【2024年8月】電気代の補助金はいつから?政府の対策・申請方法を解説します

電気代 補助金

「電気代の値上がりはいつまで続く?」
「補助金が出るって聞いたけどいつもらえる?」

2024年8月現在、物価水準の高騰を受けて、政府は新たな電気代・ガス代の補助金制度を2024年8月よりスタートしています

これまでは2023年1月より、エネルギー価格の高騰に対する「電気・ガス価格激変緩和対策事業」が行われてきましたが、酷暑の影響もあり、政府は2024年8月より新たに「酷暑乗り切り緊急支援」を行うことを発表しています。

この記事では、政府が電気・ガス代の補助制度として開始した「酷暑乗り切り緊急支援」をカンタンに解説します。

最後には、現在高騰している電気代のおすすめ対処法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

【2024年8月】電気・ガス代の補助金に手続きは必要ない


引用:経済産業省|環境エネルギー庁

まず、お伝えしたいのは、補助制度である「酷暑乗り切り緊急支援」に適用するためには、改めて申請手続きは必要がないということです。

この制度は、契約している電気またはガス会社の事業者が、国からの補助金を受けることで電気代が値引きになる仕組みとなっています。

つまり、契約している事業者が申請して採択されていれば、一般消費者の電気代は安くなります

電気代補助額:1kWhあたり『4.0円』の割引

では、「酷暑乗り切り緊急支援」の対象となる電気代」の補助額について確認しておきましょう。

契約プランは2つありますが、一般家庭でよく使われる「低圧契約」の割引額を確認してみましょう。

  • 低圧契約:一般家庭向け
  • 高圧契約:法人向け
実施期間 低圧契約
(一般家庭)
2023年1~8月 7円/1kWh
2023年9月〜翌年4月使用分まで 3.5円/1kWh
2024年5月 1.8円/1kWh
2024年8月・9月使用分 4.0円/1kWh
2024年10月使用分 2.5円/1kWh

一般のご家庭は、対象となる電気代の補助額は、2023年1〜2024年5月までは、1kwhあたり「1.8〜7円」の割引をすでに受けていました

しかし2024年8月現在、今は補助額が増えており、1kwhあたり「4.0円」の割引となります。

では、具体的に『どのくらい値引きされているのか』計算してみましょう。

ご家庭の補助金の割引額シミュレーション

ご家庭で、1ヶ月の電気使用量が「400kwh」の場合、月々の使用量に補助額をかけて計算したら以下のとおりになりました。

  • 2023年1月〜8月まで補助額:400kwh×7円=『2,800円』
  • 2023年9月〜2024年4月の補助額:400kwh×3.5円=『1,400円』
  • 2024年5月の補助額:400kwh×1.8円=『720円』
  • 2024年8月の補助額:400kwh×4.0円=『1,600円』

標準的なご家庭の電気料金であれば、ざっくり1,600円/月の補助が行われています

ただ、補助額が激減しまったため、より節電の意識をしなければ電気代が高騰するため、気をつける必要があるでしょう。

都市ガス代補助額:1㎥あたり『17.5円』の割引

続いて、「酷暑乗り切り緊急支援」の対象となるガス代」の補助額についても確認しておきましょう。

補助対象となるのは、年間契約量1,000万㎥未満の場合。さらにプロパンガスは対象外です。

期限 一般家庭の補助額
2023年1~8月 30円/1㎥
2023年9月〜翌年4月使用分 15円/1㎥
2024年5月使用分 7.5円/1㎥
2024年8月・9月使用分 17.5円/1㎥
2024年10月使用分 10.0円/1㎥

一般家庭が対象となるガス代の補助額は、2023年1~2024年5月までは、1kwhあたり『7.5〜30円』の割引がすでに行われていました

しかし、こちらも電気と同様で8月の使用分は1kwhあたり『17.5円』の割引になります

割引額のシミュレーションと確認方法

例)一般家庭で1ヶ月の都市ガス使用量「35㎥」で計算した場合

  • 2023年1月〜8月まで補助額:35㎥×30円=『1050円』
  • 2023年9月〜翌年4月の補助額:35㎥×15円=『525円』
  • 2024年5月の補助額:35㎥×7.5円=『263円』
  • 2024年8月の補助額:35㎥×17.5円=『613円』

ちなみに、電気・ガスの補助額については検針票や明細に書かれている月の使用量を確認すれば計算できます。

なお、具体的な補助額の計算については、こちらよりシュミレーションできるので、補助額が知りたい人はぜひ確認してみてください。

政府の「酷暑乗り切り緊急支援」とは


引用:資源エネルギー庁

そもそもですが、「酷暑乗り切り緊急支援」とは、電気代・ガス代高騰対策として家庭・企業を対象に国が支援する制度です。

物価が高騰している状況なので、電気・都市ガスの使用量に応じて料金の値引きを行い、家計の負担を減らす制度として実施されています。

申請方法はなく『手続き不要』

上記でもお伝えしましたが「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の適用については、契約している事業者が行うため、一般消費者は手続き不要です

必要なのは、補助対象となっている事業者と契約しているかの確認だけです。確認はこちらよりチェックしてください。

高圧電力契約(法人向け)も補助対象

実は、高圧契約の企業にも補助額を支給しています。高圧電力契約は、「50kWh〜2000kWh」の電力を使用する法人向けで、電気をたくさん使う企業などが対象です。

8月・9月使用分は1kWhあたり「2.0円」が、10月分は1kWhあたり「1.3円」の補助額が支給されています。

電気・ガス代の補助金はいつからいつまで続くのか

ここまでで、電気代がどんな形で補助されているかご理解いただけたと思いますが、いつまで補助が続くのか気になりますよね

では、「酷暑乗り切り緊急支援」の実施期間について改めてまとめていきます。

補助金は『2024年10月使用分』まで

「酷暑乗り切り緊急支援」の実施期間は、2024年10月使用分(11月に検針する分)までが対象です

経済産業大臣による記者会見での発言では、脱炭素を目指す上では長期的に継続すべきでないため、酷暑をすぎた10月以降に補助金が継続する見込みは少ないでしょう

ガソリンや電気・ガスへの補助金は脱炭素の流れに逆行することもあり、いつまでも続けるべきものではありませんが、先ほど申し上げたとおり、物価高に直撃されている地方経済や低所得者世帯の現状に思いを致し、最も即効性のあるエネルギー補助を今回に限って講じることといたしました。

令和6年6月28日経済産業大臣記者会見

電気代の高騰はいつまで続くのか

世界情勢やエネルギー問題等の影響により、先行き不透明な状況がこの先も続くことが予測されているため、2024年10月以降の補助実施については未定です

電気代の高騰が続いている理由は、日本が化石燃料のほとんどを輸入に頼っているため、世界情勢に影響を受けて価格が上昇する現象が起きているから。

また、円安の影響も価格上昇の理由となっています。さらに、固定価格買取制度の利用者の増加に伴い、再エネ賦課金も値上がりしています。

高騰し続ける電気代におすすめの対処法2つを解説

2024年の10月までは補助金が投入されるとのことでしたが、とはいえ補助額は少なくなってしまいますし、それ以降は補助金が停止されることも発表されました。

「日々の電気代をなんとかして抑えたい…」

そう思っている方も多いと思いますので、次に電気代の節約に役立つおすすめの対処法を解説します。

方法1:こまめに節電・待機電力対策をする

まずは、電気の使い方について見直してみましょう。以下のポイントをチェックしてみて下さい。

  • 節電意識を持つ
  • 家電の使い方をもう一工夫

「当然やってるよ!」という方も多いとは思いますが、改めて節電できるところはないか、意識と行動を変えてみましょう。

また、家電の使い方については、以下のポイントを押さえてください。これだけでも少しは節電できるはずです。

  • エアコンのフィルター掃除
  • 使わない照明はこまめに節電
  • 冷蔵庫の詰め込み過ぎや開閉の回数を減らす
  • 冷蔵庫は壁から離して設置する
  • テレビは省エネモードに設定
  • 洗濯機は洗う回数を減らしてまとめ洗い

さらに節電のコツとして、待機電力の対策も取り入れると良いでしょう。PCやTVを使わないときは、コンセントを抜いて待機電力を減らすようにしてください。

方法2:太陽光発電・蓄電池を導入する

蓄電池

方法1に関しては、「もうすでにやってる。」という方もいるでしょう。そんな方にぜひ検討してもらいたいのが、太陽光発電と蓄電池の設置です。

昼は太陽光の電気を使いつつ、余った電気を蓄電池に貯めることで、夜も貯めた電気を自由に使うことができるようになるのです

また、蓄電池を設置しておくと災害時・停電時の電源確保にもなりますよ。

費用はかかるが、回収見込みも高い

太陽光発電を導入するときに気になるのは費用ですよね。

確かに費用はかかります。しかし、おすすめできる理由があるので以下の内容を確認してください。

  • 太陽光発電の寿命は30〜40年
  • 固定買取制度の利用期間は10年
  • 補助金が使える

太陽光発電システムは、導入後のメンテナンスを適切に行えば、寿命30〜40年を目途に長期的に利用できるというメリットがあります。

また、太陽光発電の電気は電力会社に売ることもできるので、蓄電池を組み合わせるとより電気代を節約することができます

つまり30〜40年も使える可能性がありますし、買うときは補助金も利用できるため、初期費用を回収できる可能性があるのです

詳しい内容は以下の関連記事を確認してください。また見積もりや無料相談もできますので、ぜひお問い合わせしてみてくださいね

今後の電気代についてご不安を感じている方は、以下のボタンからぜひお問い合わせください。

強引な押し売り等もございませんので、「ちょっと聞いてみようかな…」という方でも丁寧にご対応させていただきます。

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電気・ガス価格激変緩和対策の対象となる会社一覧

ご自宅で契約している電気・ガス会社が、補助金の対象事業者であるか確認しましょう。

「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の対象となる事業者については、こちらより確認することができます。

まとめ:電気代は年内まで補助される

電気・ガス代の負担額を減らす対策として「酷暑乗り切り緊急支援」の補助金を利用できます。実施期間は2024年8月〜2024年10月まで継続予定です。

補助金による値引きの他にも、節電対策や再エネ設備の導入なども検討して家計管理に役立てると良いでしょう。

なお、太陽光発電や蓄電池の導入には、補助金制度が利用できますので合わせて確認してください。

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