「カナディアンソーラーのメリットは?」
「カナディアンソーラーって安心なの?」
カナディアンソーラーは、海外の太陽光パネルメーカーで、 2020年には日本の住宅用市場でもシェア1位を獲得しています。
しかし、海外メーカーの製品はどこか不安で、実際の価格はどれくらいか、他社の製品とどう違うのかなど、よく分からない方も多いと思います。
そこでこの記事では、カナディアンソーラーの太陽光発電について、メリット・デメリットから他社との比較、利用者の声まで詳しく解説します。
ぜひ、太陽光発電選びの参考にしてください。
カナディアンソーラーとは?
カナディアン・ソーラーは、環境先進国カナダに本社を置く、2001年に設立された太陽光モジュールの専業メーカーです。
世界150カ国で導入されており、低価格かつ高性能なモジュールで国内外から多くのユーザーに選ばれています。
設立年 | 2001年 |
特徴 | 太陽モジュール業界のリーダー企業 |
事業領域 |
|
本社 | カナダ・オンタリオ州 |
HP | カナディアンソーラー |
ここからは、カナディアンソーラーの3つの特徴についてご紹介します。
特徴1. 世界シェアNo.3を誇る実績
カナディアンソーラーは、2021年に約12%の世界市場シェアを占め、世界シェア3位にランクインしました。
また、「2024年 世界で最も信頼できる企業ランキング」のエネルギー&ユーティリティ部門で第1位に選ばれており、23万件以上にわたる評価の中で、現在でもその品質とサービスにおける実績が認められています。
特徴2. 世界中で事業を展開
カナディアンソーラーは、欧米やアジアを中心に23ヵ国以上で事業を展開しており、これまでの総出荷量は125GW以上です。
さらに、アジアや南北アメリカに30ヶ所以上の製造拠点があり、世界各地で安定した生産体制を築いています。
特徴3. 日本でもサポートを拡大
カナディアンソーラーは、日本でのサービス拠点を積極的に拡大しており、現在では日本全国に300以上の保証サービス拠点を保有しています。
一般的に、海外メーカーの製品は、日本国内での保証サポートに弱いことが多いのですが、カナディアンソーラーは国内での迅速な修理・アフターメンテナンスを実現しています。
カナディアンソーラーの値段相場
続いて、多くの人が気になっているであろうカナディアンソーラーの価格相場について解説します。
カナディアンソーラーの相場価格は、1キロワットあたり20万円前後(18~23万円)となっています。
経済産業省のデータによると、2024年現在、工事費を含めたシステム費用の平均は1キロワットあたり25.5万円となっているため、1キロワットあたり3~7万円ほど安く設置できます。
参考:経済産業省
カナディアンソーラーは補助金に対応
また、カナディアンソーラーの太陽光パネルは、自治体の補助金に対応しています。
設置 | 新築住宅 | 3.6kW以下:12万円/kW(上限36万円) 3.6kW以上:10万円/kW |
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既存住宅 | 3.75kW以下:15万円/kW(上限45万円) 3.75kW以上:12万円/kW |
引用:「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」
上記の東京都における補助金制度では、1キロワットあたり10~15万円の補助金を受け取ることができます。
当社では、お住まいの地域の補助金を含めた無料お見積りを受け付けています。ぜひお気軽に見積もり依頼してくださいね。
カナディアンソーラーのメリット4つ
カナディアンソーラーのメリットは4つあります。
では、これらのメリットを具体的に見ていきましょう。
①20%以上の高い発電効率
カナディアンソーラーは、全ての住宅用モジュールで20%以上の変換効率を実現しています。
変換効率とは、パネルが受け取った太陽光から生み出せるエネルギーの大きさのことで、値が大きいほど、同じ量の太陽光からより多くの発電を行うことができます。
こちらの表では、技術力の高いモジュールメーカー3社と変換効率について比較しています。
カナディアンソーラー | Qセルズ | シャープ | パナソニック | |
製品名 | CS6.2-48TM-450 | Q.TRON M-G2.4+ | BLACKSOLARシリーズ | MS410α |
変換効率(%) | 22.5 | 22.3 | 20.2 | 21.0 |
最大出力 | 450W | 435W | 230W | 410W |
特に、海外メーカーの製品は変換効率が高く、カナディアンソーラーはその中でもトップクラスの変換効率です。
②国内メーカーに劣らない低価格
海外メーカーであるカナディアンソーラーは、国内メーカーに劣らない低価格を実現しています。
理由としては、人件費の安いアジアや南北アメリカで製造を行っていることや、世界的にシェアが高く生産規模が大きいことなどがあります。
こちらでは、カナディアンソーラーの補助金を加味せず、工事費を含めた全体費用を、主要メーカー2社と比較しました。
設置容量 | 設置価格(税込) | |
---|---|---|
カナディアンソーラー | 2.0kW (5枚) | 300,000円 |
長州産業 | 2.0kW (5枚) | 823,000円 |
Qセルズ | 2.0kW (5枚) | 923,000円 |
当社では、各メーカーに対する無料お見積りを受け付けています。ぜひお気軽にお申し込みください。
③安心の長期保証
カナディアンソーラーは、国内メーカーに劣らない充実した長期保証制度を提供しています。
30年の出力保証
太陽電池モジュールに対し、最大30年間の出力保証を行っています。
保証開始日から25/30年(製品により異なる)の間に、規定の出力保証値を下回った場合、製品の修理や交換を行うことができます。
-
- 最初の1年目:出力保証値の97.5%
- 2年目以降:毎年0.6%下げた出力保証値
25年の製品保証
太陽電池モジュールに対し、25年間の製品保証を行っています。
正常な使用状態で、保証期間中に太陽 光発電システムに故障が発生した場合、購入した販売店での修理を受けることができます。
災害補償制度(有償)
火災・落雷・風災・水災・飛来物などの災害による損傷に対し、10年間の補償を受けることができます。
保険金額は、1システムあたり200~1,000万円程度となっています。
他社との保証内容の違い
参考として、主要な国内メーカー3社の保証内容についてご紹介します。
カナディアンソーラー | 長州産業 | シャープ | 京セラ | |
製品名 | CS6.2-48TM-450 | Gシリーズ | BLACKSOLARシリーズ | KT410W-108HL4B |
出力保証 | 30年間 | 25年間 | 20年間 | 10年間 |
製品保証 | 25年間 | 15年間 | 20年間 | 10年間 |
カナディアンソーラーの保証は、他社メーカーと比較しても、出力保証・製品保証ともに最長期間を保証しています。
④積雪地帯でも対応の耐久性
カナディアンソーラーは、積雪地帯にも対応できる耐久性を備えています。
積雪荷重5400Pa・風荷重2400Paにも耐え、2mを超える積雪や、風速60mを超える強風に対しても、故障することなく安全に起動し続けます。
カナディアンソーラーが研究開発を行うカナダでは冬に-13度を下回ることもあり、積雪に対してきちんと設計がなされていると言えます。
カナディアンソーラーのデメリット3つ
ここまでカナディアンソーラーのメリットを見てきましたが、以下3点のデメリットも存在します。
①長方形のパネルしかない
カナディアンソーラーは、台形や正方形といった形状のパネルの用意がありません。
そのため、寄棟屋根や段違い屋根など、屋根が複雑な形状をしている場合には、最大限パネルを設置できない可能性があります。
②サイズが大きい
カナディアンソーラーは、海外メーカーによくあるサイズの大きいパネルが多いです。
日本の屋根は比較的小さいものが多いため、上手く組み合わせるのが難しい場合があります。
詳しいサイズについては以下の表をご覧ください。
公称最大出力 | 外形寸法(高さ×横×奥行き) | |
CS6.2-48TM-450 | 450W | 1762×1134×30(mm) |
CS6.2-36TM-335 | 335W | 1334×1134×30(mm) |
CS6.2-32TM-300 | 330W | 1762×767×30(mm) |
CS6R-410MS | 410W | 1722×1134×30(mm) |
CS6RA-315MS | 315W | 1352×1134×30(mm) |
CS6RB-270MS | 270W | 1722×767×30(mm) |
③日本から撤退するリスク
カナディアンソーラーは海外メーカーであるため、日本から撤退してしまう可能性もゼロとは言えません。
しかし、2024年度より新たに蓄電池を販売開始するなど、現在事業を積極的に拡大している中で、撤退してしまうリスクはかなり低いと言えるでしょう。
カナディアンソーラーはこんな人におすすめ
カナディアンソーラーは以下の2点に当てはまる人におすすめです。
-
- 低価格な製品を安心して使い続けたい方
- 大容量のシステムで発電をしたい方
では、順番に見ていきましょう。
低価格な製品を安心して使い続けたい方
カナディアンソーラーは、初期費用は抑えたいが、海外メーカーの製品に不安を感じるという方におすすめです。
過去10年で多くの賞を受賞しているように、その品質の高さは世界中のユーザーから認められています。
また、日本国内における保証サービスも充実しているため、製品が安価でありながら購入後も安心して使い続けられるメーカーだと言えるでしょう。
大容量のシステムで発電をしたい方
カナディアンソーラーは、大容量のシステムで発電したい方におすすめです。
パネルの最大出力が大きいため、電気を自給自足して暮らしたり、たくさん売電したりするために多くの発電量を確保することができます。
また、パネルが大きいため、片流れの大屋根など設置面が広い住宅の屋根に適しています。
カナディアンソーラーの口コミ・評判
ここまで、カナディアンソーラーのメリット・デメリット、おすすめな人などについて詳しくみてきました。
ここからは、利用者の肯定的な声と否定的な声を見ていこうと思います。
良い口コミ
太陽光パネル乗せて、2年経ちました!
年間10000kWhくらい発電してるのかな?
蓄電器にしたら、家の電力は殆ど
賄えそうですな🤗電気代、ガス代これからドンドン上がるようなので、自家発電は大切ですね♪
うちはカナディアンソーラーのせてますが、今のところ問題なしです❣️ pic.twitter.com/k92kg6mjec
— nattu❤️ (@naaatun) July 30, 2022
長期間使用しても問題なく、安心して使い続けられている点を評価した口コミのようです。
悪い口コミ
蓄電池、気温10℃以下だと勝手に制御されて充電より売電が多くなる…しかもこっちで再起動しないと対応できないとかなんのためにアプリまで入れて管理してんのか?カナディアンソーラーの対応にもかなり不信感。
— すー♀ (@su_zan_r) February 17, 2023
カナディアンソーラーのアフター対応には、否定的な口コミも見られました。
ただし、基本的には満足した声が多く見られたので、評価の高い太陽光パネルだと言えるでしょう。
製品情報
カナディアンソーラーは現在、太陽光モジュール・蓄電池・パワーコンディショナを販売しており、それらの基本情報を紹介します。
太陽光モジュールでは、現在2つのシリーズが発売されています。
①TOPHiKu6
TOPHiKu6は、N型TOPConモジュールにより実現した22%以上の変換効率の高さが魅力のモジュールシリーズで、現在3機種が販売されています。
CS6.2-48TM-450
公称最大出力 | 450W |
モジュール変換効率 | 22.5% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1762mm×1134mm×30mm |
重さ | 21.3kg |
特徴 | ・N型TopConモジュール採用 |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
出力保証 | 30年間 |
製品保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
CS6.2-36TM-335
公称最大出力 | 335W |
モジュール変換効率 | 22.1% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1334mm×1134mm×30mm |
重さ | 16.3kg |
特徴 | ・N型TopConモジュール採用 |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
製品保証 | 30年間 |
出力保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
CS6.2-32TM-300
公称最大出力 | 300W |
モジュール変換効率 | 22.2% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1762mm×767mm×30mm |
重さ | 14.7kg |
特徴 | ・N型TopConモジュール採用 |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
出力保証 | 30年間 |
製品保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
②HiKu6
HiKu6は、高い変換効率を発揮しながら、美的デザインにも特化した完成度が魅力のモジュールシリーズで、現在3機種が販売されています。
CS6R-410MS
公称最大出力 | 410W |
モジュール変換効率 | 21.0% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1722mm×1134mm×30mm |
重さ | 21.3kg |
特徴 | ・20%以上の高い変換効率 ・美的デザイン |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
出力保証 | 25年間 |
製品保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
CS6RA-315MS
公称最大出力 | 315W |
モジュール変換効率 | 20.5% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1352mm×1134mm×30mm |
重さ | 16.9kg |
特徴 | ・20%以上の高い変換効率 ・美的デザイン |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
出力保証 | 25年間 |
製品保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
CS6RB-270MS
公称最大出力 | 270W |
モジュール変換効率 | 20.4% |
外形寸法(高さ×横×奥行き) | 1722mm×767mm×30mm |
重さ | 14.5kg |
特徴 | ・20%以上の高い発電効率 ・美的デザイン |
最大耐風厚荷重/最大耐積雪荷重 | 5400Pa/2400Pa |
出力保証 | 25年間 |
製品保証 | 25年間 |
カタログ | カナディアンソーラー |
続いて、カナディアンソーラーから発売されている蓄電池についてご紹介します。
EP Cube
EP Cubeは、カナディアンソーラーが2024年より日本で新たに販売開始した家庭用蓄電池です。
ここでは、EP Cubeに関する3つの特徴をご紹介します。
- 6.6kWh・9.9kWh・13.3kWhの選べる3タイプ
- インテリジェント機能を搭載
- 4つの運転モードで幅広いニーズに対応
特徴1.6.6kWh・9.9kWh・13.3kWhの選べる3タイプ
EP Cubeは、6.6kWh・9.9kWh・13.3kWhの3タイプから選ぶことができ、蓄電池を上に積み重ねていくだけで容量を増やすことができるシンプルな構造になっています。
その結果、デザイン性にも優れており、厚さが最大部で24cmと住宅の外観を損ねない、スマートな見た目もその特徴です。
特徴2.インテリジェント機能を搭載
EP Cubeは、インテリジェント機能を装備しており、外出先からも専用のアプリからシステムの動作モードや発電量・消費電力をモニタリングすることができます。
特徴3.4つのモード選択で幅広いニーズに対応
EP Cubeには、幅広いシーンに対応した4つの運転モードがあります。
ご自宅での電気の利用状況や電力価格の変動などに対応し、簡単にモードを切り替えることができます。
蓄電池を常にフル充電に維持し、停電に備えて待機するモードです。
太陽光発電の余剰電力を蓄電するモードです。発電した電気を最大限に利用し、電気代の節約につなげます。
余剰電力に加え、割安な深夜電力を蓄電して活用するモードです。売電の割合を増やすことで、自家発電の成果を多目的に活用します。
余剰電力を固定価格買取制度で最大限売電し、割安な深夜電力を蓄電して活用するモードです。電気料金のプランに合わせ、上手く太陽光を活用します。
パワーコンディショナ
カナディアンソーラーのパワーコンディショナは、屋内集中型と屋外マルチ型の2種類に分けられます。
CSPシリーズ屋内集中型
パワーコンディショナの屋内集中型とは、屋内に設置でき、容量が大きく少ない台数で管理ができるパワコンのことです。
また、屋内集中型では、新構造を採用することで脱衣所や洗面所などに設置できるため、生活の邪魔にならず、また自宅の外観もきれいに保つことができます。
屋内集中型からは、2種類のモデルが発売されています。
・CSP40N1K
・CSP55N1K
また、定格出力は、それぞれ4.0kW、5.5kWとなっています。
CSPシリーズ屋外マルチ型
パワーコンディショナの屋外マルチ型とは、屋外でのみ設置可能で、パネル枚数の異なる複数の回路を一度に制御できるパワコンのことです。
屋根の形が歪な場合や、1枚でも多く屋根に載せたいような場合は、マルチ型を使うことで、より自由自在にパネルの配置を工夫することができます。
一方、集中型の場合は、複数ある回路にのせる太陽光発電パネルの枚数を全て合わせる必要があります。
屋外マルチ型からは、4種類のモデルが発売されています。
- CSP44G4K
- CSP55G4K
- CSP44G4J(在庫限り)
- CSP55G4J(在庫限り)
また、定格出力は、それぞれ4.4kW、5.5kW、4.4kW、5.5kWとなっています。
カナディアンソーラーに関してよくある質問
他社との違いを教えてください
太陽光発電モジュールの2大メーカー、国内メーカーの長州産業と海外メーカーのQセルズの比較についてまとめました。
カナディアンソーラー | 長州産業 | Qセルズ | |
製品名 | CS6.2-48TM-450 | Gシリーズ | Q.TRON M-G2.4+ |
変換効率(%) | 22.5 | 20.4 | 22.3 |
最大出力 | 450W | 348W | 435W |
耐久性(積雪) | 5400 Pa | – Pa | 5400 Pa |
耐久性(風圧) | 2400 Pa | – Pa | 3600 Pa |
出力保証 | 30年間 | 25年間 | 25年間 |
カナディアンソーラーは、大規模な商業用、工業用の設置において非常に競争力をもっており、その変換効率の高さと最大出力の大きさが特徴となっています。
一方、長州産業は、主に家庭用や小規模な商業用のモデルを提供しており、屋根が小さい、複雑な形をしているなど、コンパクトに設置したい場合に最適です。
また、Qセルズは、特に耐久性に優れており、 積雪が多い、台風がよく通過するなど、天候や気象状況に注意したい方に適しているでしょう。
記事のまとめ
ここまで、カナディアンソーラーのメリット・デメリットやおすすめの人などについて解説してきました。
いくつかのデメリットもあるカナディアンソーラーですが、価格の安さ、長期的な信頼性、サポート体制の充実などの観点から、国内外から高い評価を得ています。
ここで紹介した情報を参考に、ご家庭にあった太陽光発電であるか慎重に検討して、メーカー選びに役立ててください。