【2024年】東京都の太陽光パネルの補助金まとめ!申請方法まで解説します

「東京都からの補助金って本当にもらえるの?」
「申込みって何をすれば良いかわからない…」

東京都では、2025年4月より新築住宅への太陽光発電システムの設置義務化が決定しており、使える補助金について調べている方も多いのではないでしょうか。

しかし、補助金のサイトは何とも読みづらく、結局何をどうすれば良いか分かりにくいですよね。

そこでこの記事では、都民の方向けに東京都の太陽光発電の補助金についてわかりやすく紹介します。国や市区町村の補助金を併用することで、自己負担額が最大50%OFFになる地域も…!

さらに、申請のための具体的な手続き方法についても解説しています。ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
・使える補助金は2種類!住宅に合わせて選ぼう
・平均すると「75〜90万円」が貰える
・受取りまでは約1年。書類不備に注意しよう
目次

2024年最新!東京都による太陽光の補助金とは

現在、東京都が実施している太陽光の補助事業は以下のの2つです。

  • 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(既存住宅向け)
  • 東京ゼロエミ住宅導入促進事業(新築住宅向け)

ここからは、既存住宅向け・新築住宅向けに分けてご紹介していきます。

(1)既存住宅で使える太陽光の補助金

既存住宅の場合、「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の補助金を利用することができます。

先着順の応募で、予算がなくなり次第終了のため、早めに申し込みを行いましょう。

事業名 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
交付対象 都内の住宅又は、その敷地内に新規に設置されたもの
申請期間 受付中~2025年3月31日まで

既存住宅でもらえる補助金額

もらえる補助金は、平均60万〜72万円です。

平均設置容量は5〜6kWほどであり、1kWあたりの補助額は12万円ほどなので、だいたい上記の金額になります。

また、もらえる補助金は載せるパネルの容量によっても異なってきます。それぞれの場合にもらえる補助金額は、以下のとおり。

3.6kW以下 3.6kW超え
補助金額 15万円/kW 12万円/kW
上限金額 45万円 50kW未満

補助金の加算

さらに、以下のいずれかに該当する場合、補助金を上乗せして受け取ることができます

条件 上乗せ額
機能性PV 5万円、2万円又は1万円/ kW
陸屋根の場合
(新築の戸建ては対象外)
  • 架台設置費:10万円/kW
  • 防水工事 :18万円/kW

機能性PVとは、優れた機能性を有する太陽光発電システムの認定を受けた製品に対して、その性能に応じた金額が上乗せされる制度のことです。

対象となる製品については、クール・ネット東京のこちらのページからご確認ください。

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(2)新築住宅で使える太陽光の補助金

新築住宅の場合、先ほどの「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業もしくは東京ゼロエミ住宅導入促進事業」の補助金のどちらかを利用できます

この2つの補助金事業は併用することができないため、注意してください。

事業名 ①災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 ②東京ゼロエミ住宅導入促進事業
交付対象
  • 都内の住宅または、その敷地内に新規に設置されたもの
  • 「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けた新築住宅
  • 床面積の合計が2,000㎡未満のもの
申請期間 受付中〜2025年3月31日まで 受付中〜2025年3月31日まで
東京ゼロエミ住宅とは

東京ゼロエミ住宅とは、高性能の断熱材や窓、省エネ性能の高い照明やエアコンなどを取り入れ、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指した都内の住宅のことです。

東京ゼロエミ住宅として認定されると、太陽光の補助金とは別に、その省エネ水準(A ・B・C)に応じて30〜240万円の補助金を受けることができます。

また、住宅を建てる前に申請をする必要がある点に注意してください。

(参考:「東京ゼロエミ住宅」とは?|環境省

東京ゼロエミ住宅でもらえる補助金額

もらえる補助金は、平均50万〜66万円です。

また、「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」の場合、もらえる補助金はオール電化か否かによっても異なってきます。詳細は、以下のとおりです。

3.6kW以下 3.6kW超え
オール電化住宅 13万円/kW 11万円/kW
オール電化住宅以外 12万円/kW 10万円/kW
上限金額 39/36万円 50kW未満

補助金の加算

さらに、以下のいずれかに該当する場合、補助金を上乗せして受け取ることができます

条件 上乗せ額
機能性PV 5万円、2万円又は1万円/ kW
陸屋根の場合
(集合住宅のみ対象)
①災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及促進事業

  • 架台設置費:10万円/kW
  • 防水工事 :18万円/kW

②東京ゼロエミ住宅導入促進事業

  • 20万円/kW

機能性PVの対象となる製品については、クール・ネット東京のこちらのページからご確認ください。

【新築の場合】どちらの補助金制度を選べばよい?

2つの補助金事業は併用することができないため、どちらを選ぶべきか迷ってしまう方もいるでしょう。

しかし、基本的には「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」をおすすめします。

というのも、「東京ゼロエミ住宅認証制度」の省エネルギー水準は非常に高く、建築コストが多くかかってしまうからです。

そのため、「東京ゼロエミ住宅認証制度」は、照明・暖房/冷房・給湯などについて指定の要件を満たしている場合にのみ利用を考えると良いでしょう。

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実際の補助金はいくらになる?計算例をご紹介

ここまで、東京都による太陽光の補助金について紹介しましたが、実際の自己負担額はどれくらいになるのか気になりますよね。

そこでここからは、東京都新宿区を例に補助金を活用した場合の自己負担額の計算方法をお伝えします。

太陽光システムの相場費用についても説明していますので、お住いの自治体に当てはめて計算してみてください。

自己負担額の計算方法

仮に東京都新宿区の方が、「既存住宅」「5kWの太陽光発電システム」を設置する場合、補助金と負担額は以下のようになります。

初期費用 144万円
補助金(東京都+新宿区) 90万円
自己負担額 54万円

なんと、東京都と新宿区から合計90万円の補助金を受け取れます!

ここからは、初期費用の相場と補助金をもらえた場合のシミュレーションを詳しく解説します。

太陽光発電の初期費用相場は?

補助金を利用せず、太陽光発電を導入した場合の初期費用は144万円ほどです。

費用相場は1kWに対して28.8万円なので、28.8×5=144万円が必要です。

補助金額

東京都新宿区にお住まいの場合、都と区から、ぞれぞれ補助金を受け取ることが可能です。

なし
東京都 60万円
新宿区 30万円

なんと、合計90万円の補助金が交付されます!

国の補助金としては「ZEH支援事業」「子育てエコホーム事業」などが使えますが、既存住宅の場合、国からの補助金はありません。

このように、自治体からの補助金を複数利用することで、とてもお得に初期費用を抑えることができます!

ただし、地域によって補助金額や条件は異なりますので、しっかりと確認しておきましょう。

さらに使える補助金は?市区町村ごとの内容をご紹介

ここからは、東京都の市区町村における太陽光の補助金について解説していきます。

ほとんどの場合、国からの補助金と併用可能なため、忘れずに活用しましょう。

また、今年度については予算が終了してしまっている自治体がいくつかありますが、来年度の実施がある場合もあるため各市区町村のホームページにて確認するようにしましょう。

23区の補助金

自治体 申請期間 補助金額
千代田区 申込期限
2025/2/14
経費の20%
上限125万円
中央区 工事完了期限
2025/3/15
完了報告期限
2025/3/3
10万円/kW
上限35万円
※予算残りわずか
港区 工事完了期限
2025/2/28
完了報告期限
2025/3/19
20万円/kW
最大80万円
新宿区 申込期限
2025/3/31
10万円/kW
最大30万円
文京区 工事完了期限
2025/1/31
完了報告期限
2025/2/28
10万円/kW
最大70万円
台東区 受付終了 5万円/kW
最大20万円

墨田区

受付終了

江東区

申込期限
2025/3/14
工事完了期限
2025/3/31
5万円/kW
最大20万円
品川区 申込期限
2025/3/31
3万円/kW
最大9万円
目黒区 受付終了 3万円/kW
最大15万円
大田区 実施なし
世田谷区 受付終了 3万円/kW
最大30万円
渋谷区 実施なし
中野区 受付終了 15万円
杉並区 受付終了 4万円/kW
最大12万円
豊島区 申込期限
2025/2/28
2万円/kW
最大8万円
北区 受付終了 8万円/kW
最大20万円
荒川区 受付終了 上限25万円
(※荒川区内業者と契約・施行した場合30万円)
板橋区 実施なし いたばし環境アクションポイント事業実施中
練馬区 受付終了 5万円/kW
最大20万円
足立区 受付終了 6万円/kW
最大24万円
もしくは経費の1/3
葛飾区 申込期限
2025/3/31
8万円/kW
最大40万円
江戸川区 受付終了 7.5万円/kW
最大30万円

26市の補助金

自治体 申請期間 補助金額
立川市 実施なし
八王子市 受付終了 1万円/kW
最大10万円
武蔵野市 設置・改修工事が完了した日から6か月以内 3万円/kW
最大15万円
もしくは経費の1/2
三鷹市 申込期限
2025/3/31
※事業者のみ
2万円/kW
最大10万円
青梅市

設置完了日
2025/3/31
申請完了日
2025/4/11

3万円/kW
最大12万円
府中市 予算の範囲を超えた日を以って終了 2万円/kW
最大10万円
昭島市 設置完了日
2024/12/31
申請完了日
2025/1/31
1.5万円/kW
最大6万円
調布市 申込期限
2025/12/27
1.5/2.5万円/kW
最大6/10万円(新築/既存)
町田市 実施なし
小金井市 受付終了 3万円/kW
最大10万円
小平市 受付終了 3万円/kW
最大10万円
日野市 実施なし
東村山市 申込期限
2025/1/31
午後5時
3万円/kW
最大15万円
国分寺市 申込期限
2025/3/31
3万円/kW
最大15万円
国立市 受付終了 2.5(2)万円/kW
最大12.5(10)万円(新築・既存)
福生市 受付終了 上限20万円
福生市商工会による実施
狛江市 受付終了 2万円/kW
最大8万円
東大和市 実施なし
清瀬市 受付終了 3万円/kW
最大10万円
東久留米市 実施なし
武蔵村山市 申込期限
2025/1/31
3万円/kW
上限10万円
(※荒川区内業者と契約・施行した場合12万円)
多摩市 予算超過のため申請受付を一旦保留 3万円/kW
上限15万円
稲城市 受付終了 2万円/kW
上限8万円
羽村市 受付終了

対象経費の1/2

あきる野市 実施なし
西東京市 実施なし

5町・8村の補助金

自治体 申請期間 補助金額
瑞穂町 実施なし
日の出町 申込期限
2025/1/15
3万円/kW
上限12万円
奥多摩町 実施なし

島しょ地域における太陽光発電設備等助成事業

島しょ地域に属する、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村及び小笠原村では、「島しょ地域における太陽光発電設備等助成事業」の補助金を利用することができます。

補助金額は、以下のいずれか小さい額です。

  • 助成対象経費の4分の3
  • 30万円/kW

「太陽光発電と蓄電池を併せて設置」することが条件となっている点に注意しましょう。

また、蓄電池の補助金については、令和6年度の申請から蓄電池容量の上限がなくなったため、費用を負担することなく導入することができます

申請の正しいタイミングはいつ?

ここまで、補助金の詳細について説明してきましたが、実際に申請するとなるといつのタイミングで行えばよいか分からないという方も多いでしょう。

また、販売店に補助金手続きの代行を依頼する場合にも、ご自身で手続きのステップを理解しておくことは重要です。

ここからは、補助金申請の手続きの流れについて解説していきます。

1. クール・ネット東京から事前申込み

まずは、クール・ネット東京の公式サイトから、事前申請フォームより事前申請を行いましょう。

この際、太陽光パネルの販売業者との契約前に事前申込が必要なため注意してください。

また、審査がとにかく遅く受理までに半年以上かかると言われているため、早めの申請をおすすめします。

2. 受理されたら契約・着工

申請が受理されたら、契約を締結し、設置工事を行います。

受理の可否は、郵送される通知書またはマイページ(自身で申請を行った場合のみ)で確認することができます。

3. 1年以内に交付申請&工事実績を報告

工事が完了したら、クール・ネット東京の交付申請フォームより交付申請・工事完了の報告を行いましょう。

交付決定の審査には、約3〜4ヶ月かかると言われています。

また、交付申請の締切は、事前申請の受付日より1年以内です。工事が完了したら、早めに手続きを進めましょう。

4. 補助金の受取り

指定した口座に、補助金が振り込まれます。

交付決定後、振り込み完了までに約1ヶ月以上かかるとされています。

スムーズに申請をするには?手続き時の注意点3つ

東京都からの太陽光の補助金を申請する際には、以下の3点に注意して進めましょう。

注意点1.事前申込の受理前の契約締結は対象外

原則、事前申込の受理前に太陽光システムの契約締結をしてしまうと、補助金の対象外となってしまいます。

必ず、太陽光パネルの販売店との契約前に事前申込みを行いましょう。

また、市区町村の補助金では、「事前申込が必要な場合」や「設備の施工完了後に申請をする場合」など、自治体によって申請のタイミングがバラバラなため注意してください。

注意点2.事前申込は電灯契約ごとに必要

二世帯集合住宅で電灯契約が複数ある場合は、それぞれに分けて複数の事前申込が必要になります。

ご自宅の電灯契約がいくつあるか、事前に把握しておきましょう。

注意点3.事前申込後、交付申請の期限は1年間

事前申込の後、交付申請ができるのは申込受付日から1年間です。

申込受付完了メールの受信日付が事前申込受付日となっているため、メールの日付を確認するようにしましょう。

東京都の太陽光の補助金についてよくある質問

最後に、太陽光の補助金に関するよくある疑問をまとめました。

補助金の併用はできる?

国、市区町村による補助金との併用が可能です。

ただし、クール・ネット東京による他の事業(東京ゼロエミ住宅導入促進事業/災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業)からの補助金を重複して受け取ることはできません。

また、助成金額は、その合計が導入費用を超えない範囲に設定されており、実際にかかった金額以上に補助金を受け取ることができないため注意しましょう。

蓄電池の補助金事業には、別途申請が必要?

蓄電池もあわせて設置する場合蓄電池の補助金事業にも別途申請が必要です。

蓄電池の補助金については、クール・ネット東京の家庭における蓄電池導入促進事業にて申込みを受付けています。

さらに、東京都の市区町村でも蓄電池の補助金事業を実施している場合があるため、お住まいの地域のホームページを確認してみてください。

画像で確認!補助金の申込み方法を解説

ここからは、参考として「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の申込み手順について、画像とともに解説していきます。

また、手続きの詳細については、事前申込の手順書」「交付申請の手順書を見て別途確認するようにしましょう。

【事前申込】実際の手続き例

東京都の太陽光の補助金をご自身で申請する場合、ウェブ上から電子申請を行います。

手順1. クール・ネット東京にアクセス

はじめに、クール・ネット東京の公式サイトにアクセスします。

「補助金・助成金」のページから、「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」のページへ移ります。

手順2. メールアドレスの登録

次に、認証用メールアドレスを登録しましょう。

手順3. 事前申込フォームの入力

メールアドレスの登録後、事前申込フォームの入力を行います。

フォームの送信後、事前申請は完了です。

申請に必要な書類(個人用)は?

申請に必要な書類は、以下の2つです。

  • 設置予定機器の見積書
  • 誓約書

『PDF』または『JPEG』で添付します。

申請に必要な情報は?

2つの書類を提出する上で、記入する情報は以下のとおりです。

  • 助成対象者名
  • 設置場所住所
  • 太陽光発電システムの発電出力

太陽光発電システムの発電出力については、見積りなどを参考にしながら、発電出力計算書を使用して概算値を計算します。

【交付申請兼実績報告】実際の手続き例

次に、交付申請兼実績報告の手続きについて解説していきます。

手順1. クール・ネット東京にアクセス

まずは、クール・ネット東京の公式サイトから、「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」のページにアクセスします。

手順2. 交付申請兼実績報告フォームの入力

次に、交付申請兼実績報告フォームの入力を進めます。

フォームの送信後、事前申請は完了です。

申請に必要な書類(個人用)は?

申請に必要な書類は、以下の通りです。

◻︎助成金交付申請兼実績報告書
◻︎助成対象者確認書類
◻︎太陽光発電システムの設置に係る工事請負契約書又は売買契約書等
◻︎接続契約のご案内等
◻︎太陽光発電システムの電力を使用する住宅の登記事項証明書
◻︎太陽光発電システムの電力を使用する住宅の全景写真
◻︎太陽電池モジュールの設置完了後の写真
◻︎太陽電池モジュールの割付図
◻︎領収書
◻︎モジュール・パワーコンディショナ及び周辺機器の保証書又は出荷証明書
◻︎交付申請用計算書

該当する場合のみ必要な書類

  • 国及び区市町村の補助金の交付額確定通知書

国及び市区町村の補助金を併用する場合、それらの受給後に交付申請を行います。

記事のまとめ

東京都民の方向けに、東京都の太陽光の補助金について紹介しました。

都の補助金とあわせて、国や各自治体の補助金制度を活用すればさらに導入費用を抑えることができます

条件や申請のタイミングを把握して、お得に太陽光発電を設置しましょう。

スマートハウスメディアでは、太陽光発電に関するご相談や具体的なシミュレーションを無料で承っております。

補助金について不安な方や、導入を検討されている方はお気軽にお問い合わせください。

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参考

太陽光発電についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

太陽光発電は今さら得するの?気になるデメリットと設置するべきか解説

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