「日産のEVと使えるV2Hはどれ?」
「いくらぐらいで設置できるの?」
V2Hは、日常のEV利用を快適にし、停電への備えにもなる機器として注目されています。
日本で最も販売台数の多い日産EVと一緒にV2Hを使いたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、日産EVと使える具体的なV2Hとそれぞれの機種の違いについて解説します。
ぜひ参考にしてください。
日産EVと使えるV2H
日産のリーフ、サクラ、アリアと使えるV2Hは以下の通りです。
ほとんどのV2Hで利用可能ですが、サクラとアリアには対応していない機種があるため注意が必要です。
リーフ | サクラ | アリア | |
EVパワー・ステーション | ○ | ○ | ○ |
ニチコンVSGシリーズ | ○ | ○ | ○ |
デンソー | ○ | ○ | ○ |
ニチコントライブリッド | ○ | ○ | ○ |
長州スマートPVエボ | ○ | ○ | ○ |
パナソニックエネプラット | ○ | ○ | ○ |
シャープEeeコネクト | ○ | ○ | ✕ |
東光高岳 | ○ | ✕ | ✕ |
ニーズ別のイチオシ機種
それぞれのV2Hの特徴を踏まえて、以下の表にニーズに応じたおすすめの機種をまとめました。
今すぐに導入を進めていきたい方は、当てはまった機種についてお気軽に問い合わせをしてみてください。
こんな人におすすめ | 機種名 |
|
|
|
|
|
|
|
V2Hは機種によって機能が異なるため、ご家庭の電力利用状況によっておすすめできるV2Hが変わってきます。
次の項でV2Hの機能の違いについても解説していますので、選ぶ際のポイントを詳しく知りたい方はぜひご確認ください。
そもそもV2Hはどこで買うべき?
結論、太陽光パネルや蓄電池の販売・施工を行っている会社で買うのがおすすめです。
V2Hは太陽光パネルと併用した際のメリットが大きいので、V2Hの導入を検討している方には太陽光発電システムを既にお持ちの方、いずれ導入したいと考えている方が多いのではないでしょうか。
V2H機器を太陽光発電システムや蓄電池、エコキュートなどと一緒に利用する際には、設備が問題なく併用できるかを考慮する必要があります。
そのため、太陽光発電システムを取り扱っている専門店に相談することで、ご家庭に最適なV2Hを提案してもらうことができるでしょう。
車とV2Hに相性はあるの?
それぞれの車種と特別相性が良いように作られたV2Hはありません。そのため、ご利用予定の車の車種と年式に対応しているかを確認すれば十分です。
しかし、ご家庭の電力利用状況や設置環境によって適しているV2Hは異なります。
V2Hを選ぶ際に確認すべき3つのポイントで解説していますので、ぜひご確認ください。
V2Hの設置価格と利用できる補助金
まず、V2Hをいくらで設置できるのかについて解説します。
V2Hの本体価格と工事費用を合わせた設置価格は、およそ70万~230万円です。
幅広い価格帯の設備がありますが、国の補助金を利用することで38.5万円からV2Hを導入することができます。
V2Hの本体価格一覧
各製品について、メーカーの公表価格は以下のようになっています。
本体価格(税抜) | ||
EVパワー・ステーション |
スタンダード | 49.8万円~ |
プレミアム | 89.8万円 | |
VSG3シリーズ | 128万円 | |
デンソー | 110万円 | |
東光高岳 | 75万円 | |
ニチコントライブリッド | 130万円~ | |
長州スマートPVエボ | 160万円 | |
シャープEeeコネクト | 150万円 | |
パナソニックエネプラット | 一般/耐塩 | 160万円 |
耐重塩 | 190万円 |
※デンソーと東光高岳のV2Hはメーカー希望小売価格非公表のため相場価格を記載
V2Hの導入に使える補助金
電気自動車を普及させるため、国はV2Hの導入に補助金を出しており、最大で45万円を受け取ることができます。
補助額(個人) | 機器代:33%(上限30万円) 工事費:上限15万円 |
交付条件 | V2Hを新品で購入し、設置する者 |
申請期間 | ①2024年6月中旬〜7月17日 ②2024年8月下旬〜 |
加えて、各都道府県や市区町村でも補助金を出している地域があり、基本的に国の補助金と併用することができます。
V2Hを選ぶ際に確認すべき3つのポイント
ここでは、「利用予定の日産車に対応しているか」に加えて確認すべき、3つのポイントをご紹介します。
- 停電時に普段通り電気を使えるか
- 停電時に太陽光発電の電気をEVへ充電できるか
- 大きさと設置の仕方
ポイント1.停電時に普段通り電気を使えるか
停電時、一度に使える電気の量は「自立出力」や「停電時出力」として紹介されます。
今回ご紹介したV2Hでは「東光高岳のV2H」と「ニチコンEVパワー・ステーションのスタンダードモデル」が3kVA、他の機種はすべて6kVAとなっています。
それぞれの電力でどんな家電を利用できるか、以下を参考にイメージしてください。
3kVAで足りる人 | 6kVAが適している人 |
|
|
ポイント2.停電時に太陽光発電の電気をEVへ充電できるか
V2Hには、停電時にも太陽光で発電した電気をEVへ充電できる機種とそうでない機種が存在します。
今回ご紹介した中では、「東光高岳のV2H」と「ニチコンEVパワー・ステーションのスタンダードモデル」では停電時の発電電力利用ができません。
ご自宅に太陽光パネルが設置してある場合は、これら以外の機種をおすすめします。
ポイント3.大きさと設置の仕方
V2Hを選ぶ際に確認すべき最後のポイントは、大きさと設置方式です。
製品の軽量化、小型化が進んだ結果、給電プラグが独立している製品や壁かけが可能な製品が登場し、駐車スペースに合わせた設置の選択肢が広がっています。
壁掛け可能な製品や給電プラグ独立型の製品があるのは以下の機種です。
機種紹介
ここでは、それぞれのV2H機器の特徴をご紹介します。
リーフ | サクラ | アリア | |
EVパワー・ステーション | ○ | ○ | ○ |
デンソーDNEVC-D6075 | ○ | ○ | ○ |
ニチコントライブリッド | ○ | ○ | ○ |
長州スマートPVエボ | ○ | ○ | ○ |
パナソニックエネプラット | ○ | ○ | ○ |
シャープEeeコネクト | ○ | ○ | ✕ |
東光高岳EV用パワーコンディショナ | ○ | ✕ | ✕ |
ニチコン|EVパワー・ステーション
ニチコンは、蓄電池やパワコンの大手メーカーとして有名ですが、V2Hを世界で初めて開発した会社でもあります。
そんなニチコンの「EVパワー・ステーション」は、高機能かつ低価格である点が特徴です。
スタンダード | プレミアム | ||
型番 | VCG-663CN3 | VCG-663CN7 | VCG-666CN7 |
対応車種 | 公式サイト | ||
充電速度 | 2倍 | ||
負荷タイプ | 特定負荷 | 全負荷 | |
停電時最大出力 | 3kVA | 6kVA | |
停電時切替 | 手動 | ||
保証期間 | 2年 | 5年 | |
塩害対応 | ✕ | 沖縄・離島向け製品あり | |
ケーブルの長さ | 約3.7m | 約7.5m | |
希望小売価格(税抜) | 49.8万円 | 54.8万円 | 89.8万円 |
1つ注意が必要な点として、スタンダードタイプは特定負荷型です。
そのため、停電時に電気を使える範囲が家全体ではなく、指定した一部の部屋や家電に限られます。
ニチコン|VSG3シリーズ
こちらは、ニチコン「EVパワー・ステーション」の最新機種です。
本体が91kgから26.2kgへ大幅に軽量化したことで、壁かけでの設置が可能になりました。
VSGシリーズ | |
型番 | VSG3-666CN7 |
対応車種 | 公式サイト |
充電速度 | 2倍 |
負荷タイプ | 全負荷 |
停電時最大出力 | 6kVA |
停電時切替 | 自動 |
保証期間 | 10年 |
ケーブルの長さ | 7.5m |
塩害対応 | オプションで重塩害設置可能 |
希望小売価格(税抜) | 128万円 |
デンソー| DNEVC-D6075、DNEVC-SD6075
トヨタグループの大手自動車用電装品メーカーであるデンソーもV2Hを販売しています。
「DNEVC-SD6075」は2024年の3月に受注を開始した最新製品で、本体の小型化、プラグホルダの独立により、幅広い場所への設置が可能になりました。
DNEVC-D6075 | DNEVC-SD6075 | |
対応車種 | 公式 | 公式 |
充電速度 | 2倍 | |
負荷タイプ | 全負荷 | |
停電時最大出力 | 6kVA | |
停電時切替 | 手動 | 自動 |
保証期間 | 5年 | 10年 |
塩害対応 | 重塩害地域・沖縄・離島非対応 | オプションで重塩害設置可能 |
ケーブルの長さ | 7.5m | |
希望小売価格(税抜価格) | オープン価格 |
東光高岳|EV用パワーコンディショナ
東光高岳は電力インフラの設備を製造している会社で、高速道路などの急速充電器の製造も行っています。
V2Hは家庭用200Vコンセントの2倍の速度でEVを充電できる設備が多いですが、こちらの製品では倍速充電ができません。
また蓄電池やエネファームとの併用ができないので、停電対策のためにV2Hのみ導入したい方におすすめです。
型番 | CFD1-B-V2H1 |
対応車種 | 公式サイト |
充電速度 | 1倍 |
負荷タイプ | 特定負荷 |
停電時最大出力 | 3kVA |
停電時切替 | 手動 |
保証期間 | 1年 |
ケーブルの長さ | 3.7 / 7.5m |
塩害対応 | ✕ |
希望小売価格(税抜) | オープン価格 |
ニチコン|トライブリッド蓄電システム
ニチコンの「トライブリッド蓄電システム」は太陽光発電、蓄電池、EVの電力をまとめて管理できるシステムです。
給電ポッドが独立したV2Hも販売している点、最大9.9kWでの高速充電が可能な点が特徴となっています。
ES-T3V1 | ES-T3P1 | ES-T3PL1 | |
対応車種 | 公式サイト | ||
充電速度 | 2〜3.3倍 | ||
負荷タイプ | 全負荷 | ||
停電時最大出力 | 6kVA | ||
停電時切替 | 自動 | ||
保証期間 | 15年 | ||
塩害対応 | 重塩害非対応 | ||
設置方式 | 一体型 | セパレート型 | |
ケーブルの長さ | 7.5m | 3.5m | 7.5m |
希望小売価格(税抜) | 130万円 | 150万円 | 160万円 |
長州産業|スマートPVエボ
長州産業は太陽光パネルや蓄電池の大手メーカーですが、2023年にV2Hを発売しました。
太陽光発電・蓄電池・EVの電力をまとめて管理できるシステムで、蓄電池とEVへの同時充電、同時放電ができます。
発電した電気を自家消費することで電気代を節約したい人におすすめの設備となっています。
型番 | VCP601 |
対応車種 | 公式サイト |
充電速度 | 2倍 |
負荷タイプ | 全負荷 |
停電時最大出力 | 6kVA |
停電時切替 | 自動 |
保証期間 | 15年 |
ケーブルの長さ | 約7.3m |
塩害対応 | 耐塩害仕様 |
希望小売価格(税抜) | 160万円 |
パナソニック|エネプラット
「エネプラット」のV2Hスタンドの新型モデル(LJV2671C、LJVH671C)では、重塩害対応モデルが登場する予定です。太陽光発電・蓄電池・EVの電力をまとめて管理できるシステムで、蓄電池とEVへの同時充電、同時放電が可能なので、太陽光で発電した電力を自家消費したい方におすすめです。
型番 | LJV1671B |
対応車種 | 公式サイト |
充電速度 | 2倍 |
負荷タイプ | 全負荷 |
停電時最大出力 | 6kVA |
停電時切替 | 自動 |
保証期間 | 15年 |
ケーブルの長さ | 約7.3m |
塩害対応 | 耐塩害仕様 |
希望小売価格(税抜) | 160万円 |
シャープ|Eeeコネクト
「Eeeコネクト」のEV用コンバータは、2024年3月に発売されたばかりの製品です。2024年7月時点ではアリアには対応していない点に注意が必要です。
業界最小・最軽量が特徴で、壁面設置が可能ですが、据え置きスタンドを利用して地面に設置することもできます。
太陽光発電・蓄電池・EVの電力をまとめて管理できるシステムで、蓄電池とEVへの同時充電、同時放電が可能なので、太陽光で発電した電力を自家消費したい方におすすめです。
型番 | JH-WE2301 |
対応車種 | 公式サイト |
充電速度 | 2倍 |
負荷タイプ | 全負荷 |
停電時最大出力 | 5.5kVA |
停電時切替 | 自動 |
保証期間 | 5年 (有償で15年まで延長可能) |
ケーブルの長さ | 7.8m |
塩害対応 | 重塩害対応 |
希望小売価格(税抜) | 150万円 |
まとめ
この記事では、日産車と使えるV2Hと選ぶ際のポイントを解説しました。
V2Hは製品によって停電時に使える電力量や太陽光発電との連携などに違いがあり、ご家庭の電気の利用状況に合わせて選ぶことが重要です。
ぜひこの記事を参考にして、ご家庭に合ったV2Hを導入してください。
当社では、ご自宅の設備環境やお住いの自治体の補助金を含めたお見積りを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。