「蓄電池の見積書の見方は?」
この記事では、蓄電池の見積もりを確認したときに「なんだかよく分からない…」とならないよう注意すべき3つのポイントを解説します。
先にお伝えすると…
- 本体価格だけ安くなっていないか
- 保証・アフターサポートが充実しているか
- 補助金・助成金の申請をしてくれるか
というポイントに気をつける必要があります。また訪問販売・ハウスメーカーの見積もりが高い理由なども紹介しているのでぜひ参考にしてください。
蓄電池の見積もりで確認すべき3つのポイント
蓄電池の導入には高額な費用がかかるため、見積もりを見て慎重に検討する必要があります。
そこでまずは、蓄電池の見積もりを取るときに注意すべき3つのポイントをそれぞれ紹介します。
ポイント1.本体価格のみが安くなっていないか
まずは、本体価格のみが安くなっていないか確認しましょう。
というのも、設置には工事費や保証料などの費用も必要であり、それらを含めた総額を見なければならないからです。
蓄電池の本体価格は容量やメーカーによって異なりますが、一般的には1kWhあたり14〜20万円ほどが相場です。なので、5kWhの蓄電池を購入する場合は高くても100万円ほどが目安ということが分かります。
ただ注意すべきなのが、相場より蓄電池の本体価格が安くても、セットとして必要なシステムがあるところ。
追加システム | 内容 |
---|---|
パワコン | 蓄電池の電力を家庭電力に変換する |
電力制御システム | システム全体を制御しバランス調整を行う |
バッテリー マネジメントシステム | 蓄電池の充放電を管理する |
接続用ハードウェア | 蓄電システムのハードウェア・配線 |
モニタリング システム | 蓄電システムをリアルタイムで確認できる |
さらに、ここから工事費が30万円ほどかかるので、トータルすると5kWh程度の蓄電池で150〜170万円前後となります。
そのため、本体価格が安くても工事費用が大きくかかっていたり、システム全体の価格が高くなっていないかなど確認しましょう。
注意点2.保証・アフターサポートが充実しているか
蓄電池を導入する際には、見積もりだけでなく、保証やアフターサポートの内容もしっかりと確認することが大切です。
蓄電池は高価な機器であり、長期間にわたって使用するので、故障や性能低下などのトラブルに備えて、安心して利用できるサポートがあるかどうかをチェックしましょう。
保証・アフターサポートには以下のものがあります。
保証・サポート | 内容 |
---|---|
1:工事瑕疵保証 | 無料で修理・交換を補償 |
2:自然災害補償 | 無料で修理・交換を補償 |
3:駆けつけサービス | 一部有料で修理・交換に迅速対応 ※メーカー・販売店によって無料期間あり |
ここからは、それぞれどのような保証・アフターサポートなのか詳しく解説します。
1:工事瑕疵(かし)保証
蓄電池の工事瑕疵保証とは、設置工事において施工不良や材料不良などが原因で発生した損害を補償する保証のことです。この保証が見積もり書に記載されているかは必ず確認しましょう。
保証内容はそれぞれ異なるものの、基本的に保証期間である1年〜10年程度は無料で修理や交換を行ってくれることが書かれています。
ただ、自然災害や火災などの不可抗力や、お客様の故意や過失による場合は対象外となることが多いです。
この責任は一般的に施工業者が負いますが、メーカーが提携している業者に依頼した場合はメーカーが保証する場合もあります。
2:自然災害補償
蓄電池を購入する際には、自然災害補償があるかも確認してください。
自然災害補償とは、台風や地震などの災害で蓄電池が損傷した場合に、無料で修理・交換を補償する制度です。
補償期間は10年が多く、メーカーや販売店が提供していますが設置業者が行う場合もあります。
3:駆けつけサービス
蓄電池の駆けつけサービスとは、何か故障や異常が起きたときに迅速に対応してくれるサービスのことです。
とくにセットでエコキュートを入れた方は、故障や凍結が起こる可能性があり、止まってしまうとお風呂に入れないこともあるので付属されていると便利なサポートです。
期間や対応時間、範囲などもメーカーや業者によって異なりますが、一般的には10年から15年程度、24時間365日対応となるでしょう。
駆けつけサービスは、見積もり書に記載されている場合とそうでない場合がありますが、確認しておいてください。
なお、そのほかにも、蓄電池には下記の保証が実施されていることがあります。
保証内容 | 内容 |
---|---|
蓄電容量保証 | 性能低下を補償 |
メンテナンス点検 | 故障を未然に防ぐ |
モニタリング | 稼働状況を遠隔監視 |
リース・レンタル | 初期費用を抑えて利用できる |
これらの保証・アフターサービスが充実していると、万が一のときにも安心して利用できるため、見逃さないよう細かくチェックしましょう。
注意点3.補助金・助成金の申請をしてくれるか
蓄電池の見積もりを取るときには、補助金・助成金の申請を代行してくれる業者かも確認しておきましょう。
補助金・助成金は、自治体によって条件や額が異なりますし、申請手続きも複雑であり自分で行うのは大変です。
良い業者であれば補助金・助成金の対象となる機器や工事費用を提示してくれたり、申請書類の作成や提出をサポートしてくれるでしょう。
こうした補助金・助成金の申請をしてくれる業者を選ぶことで、導入費用の節約だけでなく、手間や時間も省けるのは大きなメリットです。
訪問販売・ハウスメーカーの見積もりは比較的値段が高い
ここまでで蓄電池の見積もりにおけるポイントを解説してきましたが、気をつけてほしいのが、訪問販売・ハウスメーカーの見積もりについてです。
なぜなら訪問販売・ハウスメーカーの見積もりは、比較的値段が高い傾向にあるから。広告費や人件費などのマージンを上乗せしないと採算が合わないのです。
また、とくにハウスメーカーは、蓄電池の専門知識がないため、必要以上の機能を備えた蓄電池を紹介して販売することもあります。
蓄電池は専門の業者に見積もり依頼しよう
一方で、蓄電池を専門に取り扱っている業者の場合は、特別な流通ルートを持っていたり、自社で工事も行っていることが多いので、比較的安価で蓄電池が提供できます。
また、専門知識を持っているため見積もりも詳しく、求める機能や効果に合った蓄電池を適切に選ぶこともできるでしょう。
こうしたことを踏まえると、ハウスメーカーなどよりも蓄電池を専門に取り扱っている業者から見積もりを取る方がおすすめです。
蓄電池の見積もりに関するよくある質問
太陽光と蓄電池は両方で見積もり出してもらった方がいいの?
太陽光と蓄電池は、両方で見積もり出してもらうことで、自分の家庭の消費パターンや予算に合わせて最適な組み合わせを選べるためおすすめです。
家庭の状況によって、蓄電池のみでも十分対応できたり、太陽光と組み合わせる方が電気代をより削減できたりするなど様々なケースがあるため。
また、下記のように太陽光と蓄電池の相乗効果を考慮できるのもメリットといえるでしょう。
項目 | 昼間 | 夜間 | 内容 |
---|---|---|---|
太陽光 | ⚪️ | × | 天気により変動 |
蓄電池 | △ | ⚪️ | 容量次第 |
太陽光×蓄電池 | ⚪️ | ⚪️ | 悪天候等では蓄電池がサポート充電は太陽光がサポート |
たとえば、太陽光は発電量が天候や季節によって変動します。なので、蓄電池がなければ曇りや雨の日に電力が足りなくなったりします。
一方で蓄電池があれば、電気を貯めておいて夜間でも使用できるのがメリットです。ただ容量に限界があり、放電が終われば使えなくなるデメリットも存在します。
このように、メリット・デメリットがあり、蓄電池のメリットは太陽光を支え、太陽光のメリットが蓄電池をサポートするといった相乗効果が期待できるのです。
そのため、太陽光と蓄電池は併設するメリットがあるので、両方の見積もり出してもらった方がいいでしょう。
蓄電池の見積もりはどれくらい持つ?
一般的に蓄電池の見積もりは当日〜遅くても1週間程度で出るでしょう。
ただ、蓄電池の見積もりを待つ期間は、蓄電池の種類、容量、メーカー、設置業者などによって異なります。
記事のまとめ
見積もりを取る際に注意すべきなのは、本体価格だけ安くなっていないか、保証・アフターサポートの内容はついているか、補助金・助成金の申請をしてくれるかです。
NOWALLスマートハウスメディアでは、お客様のニーズに合わせて蓄電池の見積もり・無料相談を実施しております。ぜひお気軽にお問い合わせください。