【2025年】蓄電池の容量ってどれがいい?メーカーから機種選びまで解説

「蓄電池の容量はどうやって決めるの?」
「後悔なく蓄電池を導入したい」

蓄電池の設置を検討しているものの、どれくらいの容量がコスパが良いのかがよく分からない…という方も多いでしょう。

前提として、蓄電池の容量は目的から考えることが重要です。「停電対策」から考えるのか、「経済対策」から考えるかで必要な容量は大きく違ってくるからです

そこでこの記事では、必要な蓄電池容量の考え方をご紹介します。おすすめの容量に加えて、容量から機種を選ぶ際の注意点も紹介しています。

ぜひ参考にしてください。

目次

停電対策から最適な蓄電池の容量を考えるケース

まずは、停電対策から最適な容量を考える、という内容から解説します。

「停電時に使いたい家電」「消費電力量の目安」

もし仮に、5時間の停電が起きてしまった場合を想定すると、必要な電力量は表のようになります

最低限使えれば良い 普段通りがいい
  • 冷蔵庫(5時間)
  • LED照明(5時間)
  • テレビ(3時間)
  • 携帯電話の充電(2時間)

2.06kWh

  • 冷蔵庫(5時間)
  • LED照明(5時間)
  • テレビ(3時間)
  • 携帯電話の充電(2時間)

    • エアコン(5時間)
    • IH(0.5時間)

    →4.97kWh

    最低限の備えをするのか、普段通りの生活ができるようにするのかによって、必要な電気の量には大きな差が出ます。

    もし、停電時に「最低限使えればいいや」という方であれば、2〜3kWhで十分ですし、普段通り使いたい方であれば、5〜6kWh必要でしょう

    さらに細かく使いたい家電から、必要な容量をイメージしたい方は、下の電化製品の消費電力一覧も確認してみてください。

    主な電化製品の消費電力一覧

    エアコン(10畳用) 冷房:580W
    暖房:660W
    ファンヒーター 200W~1300W
    電気ストーブ 500W~1000W
    こたつ 弱:100W
    強:500W
    扇風機 50W
    (ACモーター/交流)
    5W~20W
    (DCモーター/直流)
    冷蔵庫 (450ℓ) 250W
    電子レンジ(30L 500W~1500W
    IHクッキングヒーター
    (200V)
    2000W~3000W
    電気ポット 700W~900W
    液晶テレビ(42型) 液晶:210W
    照明器具(1基) LED:10W
    蛍光灯:40W
    白熱電球:60W
    ドライヤー 1200W

    1日に使用する電力量の目安

    あわせて、「世帯人数の電気使用量」も見ておくことで、どのくらいの容量が必要なのか目安として役に立ちます。

    1日の電気使用量(参考:クールネット東京)
    5月(中間期/kWh) 8月(冷房期/kWh) 1月(暖房期/kWh)
    1人世帯 6 9.25 9.97
    2人世帯 8.16 12.96 15.3
    3人世帯 8.87 14.48 16.26
    4人世帯以上 10.45 17.16 19.6

    停電対策以外の蓄電池の使い方は?

    電気代の節約になる蓄電池の使い方

    停電対策以外にも蓄電池には使い方があります。

    1. 発電した電気を貯めて、その日の夕方〜夜に使う
    2. 安い深夜料金の電気を貯めて、発電量が少ない時に使う

    それぞれ順番に解説していきます。

    ①発電した電気を貯めてその日の夕方〜夜に使う

    近年、電気代は上がっているものの売電価格は下がっているので、発電した電気は自家消費した方がお得であり、この状況は今後も続くと考えられるでしょう。

    2024年の電気料金単価
    系統電力の目安単価 FIT制度の買取単価 卒FIT後の買取単価(例)
    31円/kWh 16円/kWh 8.5円/kWh
    FIT(フィット)制度

    FIT制度は、固定価格買取制度とも呼ばれ、発電した電気を一定の価格で10年間買い取ってもらうことができる制度。

    FIT期間終了後の買取価格は電力会社によって異なりますが、半額の8.5円ほどになります。

    2. 安い深夜料金の電気を貯めて、発電量が少ない時に使う

    引用:長州産業

    2つ目は、安い深夜料金の電気を貯めて発電量が少ない時に使うという使い方です。

    東京電力のスマートライフSなど電力会社によっては夜間の料金が安くなるプランがあります。

    午前6時〜翌午前1時 午前1時〜午前6時
    35.76円 27.86円

    雨予報など、翌日の発電が期待できない時に深夜電力を貯めて日中に使うことで電気代を節約することができます。

    経済対策から蓄電池の容量を考えるケース

    上記でお伝えしたように、発電した電気を貯めて夜などに使うことで経済対策できるため、『経済対策』から最適な容量を考えることもできます。

    もし、発電量が「1日に消費する分」すべてある場合は、電気の買う量をゼロに近づけることでより電気代をお得にできるでしょう。

    そのためには、「1日の消費電力×2/3」の容量の蓄電池がおすすめなのです。

    これを見て、「どういうこと?」と思った方もいることでしょう。なので、次に詳しく解説していきます。

    なんで蓄電池の容量は「1日の消費電力×2/3」がおすすめ?

    結論からいうと、蓄電池の容量が1日に消費する電力の3分の2ほどであれば、丸1日分の電気をまかなえるからです

    実は、日中に使用している電気は1日の消費量のおよそ3分の1しかありません。

    ですので、日中は3/1を自家消費、3/2を蓄電池に貯めることですべて自家消費に回すことができるのです。

    発電した電気を自家消費する

    発電量が期待できない雨の日の前日には、比較的安い深夜電力を買って充電する、といったこともできるので、1日の消費電力の3/2の容量があれば、お得に利用できるでしょう。

    蓄電池の容量によって価格は変わるのか

    蓄電池は、設備本体と工事費用で70~250万円ほどの費用がかかります。

    ただし、1kWあたりの値段を見ると、『12万円前後』となっています。なので、容量を大きくすると1kWあたり『12万円前後』も値段が高くなるので、その点には注意してください

    (引用:三菱総合研究所

    太陽光・蓄電池なら『NOWALL』

    「調べてみたけど、蓄電池の最適な容量が分からない…」と悩んでいる方は、ぜひNOWALLに無料相談・お見積もり依頼をしてみてください。

    ご家庭様の光熱費や設置の目的をお聞きした上で、

    • 設置後の電気代シミュレーション
    • 補助金額の調査
    • おすすめの蓄電池メーカー

    など、無料で相談をお受けしておりします。その上で業界最安級のお見積もりをご提示させていただきますので、まずは気になったら無料相談をご利用ください。

    無料相談・お見積もりしてみる

    蓄電池の容量以外に確認すべき3つのポイント

    次に、機種を選ぶうえで容量以外に確認すべき3つのポイントをご紹介します。

    1. 単機能orハイブリッド
    2. 全負荷タイプor特定負荷タイプ
    3. 設置場所

    ①単機能orハイブリッド

    あなたに最適な蓄電池は

    蓄電池は太陽光パネルと連携する仕組みによって、単機能・ハイブリッド・3連携システムに分けられます。

    ここではそれぞれの特徴とおすすめの人をご紹介しますので、ご自身には3つのうちどれが合っているのか確認してみてください。

    単機能蓄電池

    単機能蓄電池は、太陽光発電のパワコンから独立した蓄電池です。既存の太陽光発電に手を加えずに蓄電池を導入したい方におすすめです。

    ハイブリッド蓄電池

    ハイブリッド蓄電池は太陽光発電と連携した蓄電池で、これから太陽光発電を導入する人や太陽光発電を設置してから10年ほど経つ人におすすめです。

    1台のパワコンで太陽光発電と蓄電池の電気を制御するので、電気の損失が少なく設置スペースが小さいという長所があります。

    3連系蓄電池

    3連系蓄電池は、太陽光発電に加えてV2Hとも連携する蓄電池です。

    V2Hは電気自動車のバッテリーを蓄電池として使えるようにする設備なので、EVを利用している方やEVの購入を検討している方におすすめです。

    ②全負荷タイプor特定負荷タイプ

    全負荷タイプと特定負荷タイプ_長州

    引用:長州産業

    蓄電池はその機能によって全負荷型特定負荷型の2種類に分けられます。

    • 全負荷型:停電時に家全体で電気を使える
    • 特定負荷型:停電時には一部の部屋で電気を使える

    停電時に普段通りの生活がしたい方には全負荷型、最低限の家電が使えれば良い方には特定負荷型がおすすめです。

    ③設置場所

    蓄電池 設置場所

    蓄電池は屋内と屋外のどちらかに設置することになります。

    屋内設置の場合は十分なスペースが必要ですが、屋外に設置する場合は日陰で風通しの良い場所を選ぶ必要があります。

    また、海に近い場合は塩害などを考える必要があるので、お住まいの環境やスペース確保の都合に合わせて設置場所を選びましょう。

    太陽光・蓄電池なら『NOWALL』

    「調べてみたけど、蓄電池の最適な容量が分からない…」と悩んでいる方は、ぜひNOWALLに無料相談・お見積もり依頼をしてみてください。

    ご家庭様の光熱費や設置の目的をお聞きした上で、

    • 設置後の電気代シミュレーション
    • 補助金額の調査
    • おすすめの蓄電池メーカー

    など、無料で相談をお受けしておりします。その上で業界最安級のお見積もりをご提示させていただきますので、まずは気になったら無料相談をご利用ください。

    無料相談・お見積もりしてみる

    蓄電池の容量を決めるときに知ってほしい2つの注意点

    最後に、容量から蓄電池を選ぶ際に知っておいてほしい2つの注意点を解説します。

    1. カタログ表記より大きめの蓄電池を選ぶ
    2. 蓄電池は後から増設できる

    1. カタログ表記より大きめの蓄電池を選ぶ

    メーカーサイトやカタログには、蓄電池に蓄えられる電力量(定格容量)が書かれていますが、一部の電気は蓄電池の劣化を防ぐために使うことができないので実際に使える容量(実行容量)は小さくなります。

    そのため、使いたい容量よりも1〜2kWh大きい製品を選ぶようにしましょう。

    2. 蓄電池は後から増設できる

    ニチコン_蓄電池増設

    引用:ニチコン

    2つ目は、後から増設して容量を増やせる機種があるということ。このような機種では、初めの導入費用を抑えつつ将来スムーズに容量を増やすことができます。

    「理想的な容量があるけれど予算を超えてしまう」、「最初のうちは売電もするから小さめで良い」という方は、ぜひ増設可能な機種をチェックしてみてください。

    容量から蓄電池を選ぶ際に!3メーカーを紹介

    ここではメーカーごとにおすすめの蓄電池を紹介します。

    様々な容量と種類の蓄電池を取り上げているので、ご自身のニーズに合う機種を探してみて下さい。

    長州産業

    長州産業は1980年に給湯器メーカーとして設立した会社です。

    40年以上日本の住宅設備に携わってきた経験から日本の気候や家の特性を熟知しており、保証が手厚い面でも信頼のおけるメーカーです。

    スマートPVエボ【ハイブリッド・三連携】

    長州産業_スマートPVエボ

    引用:長州産業

    長州産業のスマートPVエボは、太陽光パネルと蓄電池、EVのバッテリーの電気をまとめて管理できる三連携システムです。太陽光パネルも製造しているので、全ての設備を1つのメーカーでそろえられます。

    メーカーが統一されていると、万が一の際の修理対応がスムーズになるというメリットがあるので、「パネルもこれから導入する」「V2Hも気になっている」という方におすすめです。

    実行容量

    4.6 9.2
    定格容量

    6.3 12.6
    保証年数 15年
    価格
    ⇩お見積り依頼⇩

    無料相談・お見積もりしてみる

    ファーウェイの蓄電池

    ファーウェイはスマートフォンなどのモバイルデバイスで有名な中国の大手通信機器メーカーです。

    太陽光発電の分野にも進出しており、強みの情報通信技術を活かして、製品の開発に取り組んでいます。

    LUNA2000【単機能・ハイブリッド】

    海外メーカーの製品ですが、蓄電池「LUNA2000」は日本の安全基準に準拠しており、高い安全性を誇っています。

    また増設が可能な蓄電池となっており、縦に部品を足していく形なので、設置面積を広げずに蓄電池を増設することができます。

    実行容量

    5 10 15
    保証年数 10年
    価格
    ⇩お見積り依頼⇩

    無料相談・お見積もりしてみる

    ニチコンの蓄電池

    ニチコンは、1950年に設立された日本の電子部品メーカーであり、蓄電システムや電気自動車の充電器などの製品も展開しています。

    蓄電池においては、種類と容量の両面における幅広いラインナップに特徴があります。

    ニチコンの蓄電池【単機能】

    ニチコン蓄電池単機能

    引用:ニチコン

    海水や潮風の影響を受ける塩害地域では機器が故障しやすくなるため、蓄電池の設置は推奨されていませんでした。

    しかし、ニチコンは耐久性を強化し、重塩害地域でも安心して使える蓄電池をラインナップしています。

    ニチコン蓄電池【ハイブリッド・三連携】

    ニチコンハイブリッド蓄電池

    引用:ニチコン

    ニチコンのVSGシリーズ、トライブリッド蓄電池はいずれも太陽光パネル、蓄電池、V2Hをまとめて管理する三連携システムです。

    容量も性能も申し分ない機種なので、平常時・停電時両方の利便性をどちらも重視する方におすすめです。

    実行容量

    3.3 9.4 14.4
    定格容量

    4.1 11.1 16.6
    保証年数 10年
    価格
    ⇩お見積り依頼⇩

    無料相談・お見積もりしてみる

    蓄電池の容量に関するよくある質問

    Q. 蓄電池の設置を制限する消防法とは?

    蓄電池は大きなエネルギーを貯める設備なので、便利であると同時に火災を引き起こすリスクもあります。

    そのため、火災の予防や危険物の取り扱いを定めた消防法で規制がなされています。

    具体的な規制対象を定めた省令は2023年5月末に改正され、現在は20kWhを超える容量の蓄電池について、設置環境の条件が定められ、消防機関への届出が必要となっています。

    Q. 蓄電池の充電にはどれくらいの時間がかかるの?

    一般的な蓄電池の充電時間は以下のようになっています。

    容量 充電時間
    4.2kWh 約3時間
    9.8kWh 約6時間
    12kWh 約8時間

    基本的には1時間に1.5〜2.0kWh充電できる性能を備えていますが、中にはこの2倍以上の速さで充電できる機種も存在します。

    Q. 蓄電池の容量を表す単位は?Ahって何?

    蓄電池の容量はkWh(キロワットアワー)で表されます。どれだけの電力を供給できるかを示す指標です。

    例えば、50Whのバッテリーは、1時間に50ワットの電力を供給することができます。

    たまに目にするAh(アンペアアワー)も容量の指標ですが、どれだけの電流をどれだけの時間流せるかに着目した指標です。

    Q. 蓄電池の寿命は?

    蓄電池の寿命は、10〜20年と言われています。寿命についての基準となるものの1つに「サイクル数」があります。

    電池残量ゼロの状態から満タンまで充電しすべての電気を使い切るまでが1サイクルなので、毎日フル充電と放電を1回ずつ行った場合、1年間で約365サイクルとなります。

    サイクル数10,000前後の製品が多いですが、京セラの蓄電池「エネレッツァプラス」など、多いものでは20,000サイクルの製品もあります。

    記事のまとめ

    蓄電池には様々な容量があり、機能にも違いがあります。失敗しない機器選びの第一歩は、ご家庭のニーズと電気の使用状況の把握です。

    ぜひこの記事を参考にぴったりな蓄電池を見つけてください。

    太陽光・蓄電池なら『NOWALL』

    「調べてみたけど、蓄電池の最適な容量が分からない…」と悩んでいる方は、ぜひNOWALLに無料相談・お見積もり依頼をしてみてください。

    ご家庭様の光熱費や設置の目的をお聞きした上で、

    • 設置後の電気代シミュレーション
    • 補助金額の調査
    • おすすめの蓄電池メーカー

    など、無料で相談をお受けしておりします。その上で業界最安級のお見積もりをご提示させていただきますので、まずは気になったら無料相談をご利用ください。

    無料相談・お見積もりしてみる

    目次