「エコキュートが凍結したらどう対処すればいい?」
「凍結を事前に防止する方法はある?」
効率的にお湯を沸かせるエコキュートですが、冬場の冷え込みが激しい日には配管の凍結でお湯が使えなくなることがあります。
そこでこの記事では、
- 配管が凍結してしまった人
- 冬場に備えて事前に凍結予防をしたい人
- 新たに導入や買い替えを検討している人
に向けて、配管が凍結したときの解消法と、冬場に備えて事前に凍結を防止する方法を詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
エコキュートが凍結したときの2つの対処法
エコキュートの配管が凍結してしまうと、当然ながらお湯は使えなくなります。そんなときは、以下の2つの方法を試してみましょう。
- 自然に解けるのを待つ
- 配管にタオルを巻いてぬるま湯をかける
対処法①自然に解けるのを待つ
急ぎでない場合は、お湯側の給湯栓を少し開いて、自然に解けるのを待ちましょう。昼間になると気温が上昇し、凍結も自然に解消されてきます。
給湯栓を少し開けておくのは、凍結が解けたときに自然に水が流れ出るようにするためです。
お湯が使えるようになるまで、およそ2時間から6時間かかります。しかし、気温が上がらない場合は、それ以上の時間がかかることもあるので注意しましょう。
対処法②配管にタオルを巻いてぬるま湯をかける
すぐにお湯を使いたい場合は、凍結した配管にタオルを巻き、ぬるま湯をかけるのが有効です。
これで、10分から30分でお湯が使えるようになります。ただし、配管が長かったり、気温が低すぎたりする場合は、時間がかかることもあります。
ぬるま湯をかけ終わったら、タオルを外し配管についた水を拭き取りましょう。水が残っていると再び凍結する恐れがあるからです。
注意!熱湯をかけるのはNG
配管が凍結した場合、熱湯をかけるのは絶対にやめましょう。温度差によって、配管にひび割れや破裂を起こす可能性があります。
対策をとっても凍結が解消されない場合は業者に相談
これらの方法をとっても凍結が解消されない場合は、業者に相談しましょう。
無理に誤った方法をとると大きな故障を引き起こし、高額な費用がかかってしまうことがあります。
また、凍結だけが原因ではなく、そもそも正常に作動していなかったり、内部で故障が起きていたりする可能性もあります。
下記に各メーカーが提供している防止法と問い合わせ先をまとめました。有事の際は参考にしてください。
パナソニック |
0120-878-554 |
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三菱 |
0120-139-365 |
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ダイキン |
0120-881-081 |
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コロナ |
0120-919-302 |
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日立 |
0120-3121-19 |
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東芝 |
0120-1048-19 |
自宅で簡単にできる凍結防止法4選
ここからは、気温が冷え込む前に、凍結を事前に防止する方法を解説していきます。
ここでは、自宅で簡単にできる凍結防止法を4つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
- 浴槽に水を残しておく
- 毎分コップ1杯分の水を出し続ける
- 保温材が破損していないか確認する
- 配管に断熱カバーをつける
防止法①浴槽に水を残しておく(フルオートのみ)
入浴後、浴槽にお湯や水を残しておくことで、必要時に「凍結防止運転」が作動します。
凍結防止運転がONになっていることを確認し、湯船の循環口の中心から10cm以上の湯量を残しておきましょう。
そうすることで、気温が低くなったときに凍結防止運転が作動し、配管に残り湯を自動循環してくれます。
ただし、メーカーによって凍結防止運転が作動する条件が異なるため、確認が必要です。
防止法②毎分コップ一杯分の水を出し続ける
少量の水を出し続けることも、エコキュートの凍結を防止する1つの方法です。
実施する際のポイントは以下の2点です。
- 湯温を「水」に設定する(できない場合は設定温度を低くする)
- 1分間にコップ1杯程度の水が出るように蛇口を開ける
この方法では、水道代がかかる点がデメリットです。しかし仮に、1分間にコップ1杯の水を10時間出し続けても、水道代は15円程度とそこまで割高ではありません。
凍結による破損で高額な修理費用を支払うよりも、圧倒的に安く凍結を防止できます。
水道代が気になる方は、バケツに受け止めて翌日の洗濯などに再利用するとよいでしょう。
防止法③保温材に破損がないか確認する
破れたエコキュートの保温材を巻き直し
— Plamanus (@plamanus) February 22, 2023
1枚目:After
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凍結した際には、エコキュート本体や、貯湯タンクの配管に取り付けられている保温材が破損している可能性があります。
冬が近づいたら、保温材の状態を確認し、破損している場合には、早めにメーカーの販売店に修理してもらいましょう。
防止法④配管に断熱カバーをつける
既存の保温材の上から断熱カバーをつけることも、凍結対策として効果的です。
配管にタオルや気泡緩衝材(プチプチ)などのカバーを巻いてみましょう。
ただし、経年劣化でボロボロになったり、風で破れたりすると効果がなくなるため、定期的に点検・交換することが必要です。
ここまで、自宅でできる凍結防止法を4つ紹介してきました。しかし、寒さが特に厳しい地域では、これらの対策をしても凍結を予防できないことがあります。
そこで、次の章では寒冷地向けの凍結防止法を解説していきます。
寒冷地にお住まいの方におすすめの2つの対策法
寒さの厳しい地域でも凍結を防止できる対策法は以下の2つです。
- 寒冷地仕様のエコキュートを選ぶ
- 凍結防止用ヒーターを設置する
寒冷地向け防止法①寒冷地仕様のエコキュートを選ぶ
導入の段階から寒冷地仕様のエコキュートを選ぶことも検討しましょう。
一般用エコキュートと異なって、凍結防止ヒーターが内臓されていたり、断熱材が二重に巻かれていたりと、保温性能がとても高く、寒冷地でも快適に使用できます。
別で保温アイテムをつける時間や費用を削減できるため、エコキュートの導入や買い替えを検討中の方には一番おすすめの対策法です。
寒冷地向け防止法②凍結防止用ヒーターを設置する
寒冷地にお住まいで、一般用のエコキュートを使用されている方は、凍結防止用ヒーターを取り付けることをおすすめします。
このヒーターは、一定気温以下になったときに自動的に作動する便利なアイテムです。
設置の際は、適切な場所に電源をつける必要があるため、業者に依頼した方が確実です。その場合、ヒーターの本体価格(4000〜5000円)と別に、工事費が2〜3万円かかってしまいます。
しかし、ヒーターの耐用年数は10年と、保温性能に加え持続性もあるという点でとても有効な防止策です。
寒冷地仕様エコキュートおすすめメーカー5選
寒冷地仕様のエコキュートを提供するおすすめメーカーを5つ紹介します。
下記のリンクから、それぞれの製品ラインナップを確認できます。
各メーカーはさまざまな寒冷地向けエコキュートを提供しています。業者と相談し、自分の環境に合ったエコキュートを選ぶことが大切です。
メーカーによる凍結予防対策動画
各メーカーは、凍結予防に関する動画を公開しています。以下のリンクから確認できます。
メーカーごとの凍結予防対策から自分の凍結状態にあった方法を選び、失敗を防ぎましょう。
三菱
ダイキン
エコキュート 取扱説明動画【このようなときは(凍結防止処置など)】【ダイキン】
パナソニック
記事のまとめ
この記事では、エコキュートが凍結したときの対処法と防止法をそれぞれ解説してきました。
万が一、凍結したときに落ち着いて対処するためにも、事前に把握しておくことが大切です。
また、寒い時期でもエコキュートを不備なく利用できるように、自分の環境にあった防止法で対策しておきましょう。