後悔する?家庭用蓄電池が「やめたほうがいい」と言われている5つの理由

蓄電池やめたほうがいい

蓄電池ってやめたほうがいいの…?
蓄電池を設置しても費用回収できないの…?

蓄電池のことをネットで調べてみるとネガティブな声もあるため、設置するか迷っている方も多いことでしょう。

そこでこの記事では、蓄電池は「本当にやめたほうがいいのか」を解説します。結論からお伝えすると、蓄電池は基本的にはおすすめですが、買わない方がいい人もいるのは事実です

また、なぜ「蓄電池はやめた方がいい」と言われているのか、理由も合わせて解説しているので、ぜひ最後まで読んで自分には必要なのか判断してみてください。

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目次

家庭用蓄電池は「やめたほうがいい」のか

蓄電池やめたほうがいい

蓄電池を検討している人にとって、「やめたほうがいい」という声があるのは気になることでしょう。

そもそも蓄電池には…

  • 停電時でも電気を使用できる
  • 電気料金を節約できる
  • 環境に配慮した再生可能エネルギーを使える

など多くのメリットがあります。しかし、一方で…

  • 初期費用が高い
  • メンテナンス費用がかかる
  • 設置スペースが必要

などのデメリットもあります。なので、ここからは蓄電池は実際ホントにおすすめできるのか、買わない人はどういった人なのかを詳しく解説します。

蓄電池は「太陽光パネルを設置している」なら基本的におすすめ

蓄電池

蓄電池は、基本的に「太陽光パネルが設置されているご家庭」ではおすすめです

なぜなら、使用している電気代をより節約できるだけでなく停電・災害時の備えとしても役立つためです。

とくに太陽光パネルを設置してから10年以上経つ場合はFIT期間を卒業しているので、蓄電池を設置して電気代を削減することで経済効果をより高められるでしょう。

しかし、買わない方がいい場合もあります。それは太陽光パネルを設置しておらず、すでにご家庭の電気代が6,000〜7,000円程度と『安い場合』です。

この場合は、設置する費用に対して十分な効果を得られない可能性があるでしょう。

蓄電池をやめたほうがいい人

  • 電気料金がすでに安い
  • 停電の心配がない
  • 蓄電池を設置するスペースがない

上記に当てはまる方は、蓄電池を設置しないほうがいいでしょう。

蓄電池を買わない方が良い3つのケースとその理由

先ほどお伝えしたように、蓄電池は基本的におすすめできるものの、買わない方がいい人がいます。

ここでは、それぞれに分けてなぜおすすめできないのかを解説します。

ケース1.電気料金がすでに安い人

蓄電池のメリットは電気代が節約できるところですが、すでに電気料金が安い人は設置してもより経済効果が取れる可能性は低いため、おすすめできません

そもそも蓄電池は、「太陽光」や「料金の安い深夜電気」を使って経済効果を生むことを目的にして設置する方が多いです。

ただし、すでに電気料金が安い人は削減できる電気代が低いですし、設置費用も高いため買わないほうがいいでしょう。

ケース2.停電の心配がない人

蓄電池には、災害時に停電しても電力が使えるという災害対策もできますが、この点にも魅力を感じられない人はやめたほうがいいでしょう。

もし電気代がすでに安い場合は、下げられる電気代も限られるのであまりおすすめできません。

ケース3.設置スペースが足りない人

設置スペース※こういった屋外・家の中にも設置スペースがない人はおすすめできない

設置スペースが足りない人は、そもそも設置場所に条件があるため蓄電池をおすすめできません。たとえば、下記のようなケースです。

  • マンションやアパートなどの集合住宅で狭くて設置スペースがない
  • 古い家で配線が整備されておらず蓄電池の設置に適した場所がない

そもそも蓄電池の設置場所は、屋内設置と屋外設置の2つがあります。

屋外の場合は、蓄電池のサイズを考慮して日陰で風通しのよい場所を選ぶ必要があります。屋内の場合は、分電盤や使用したい機器に近い場所を選ぶ必要があります

こうした条件に適合した設置スペースがない場合は、火災や故障のリスクが高いことで設置できないこともあります。

家庭用蓄電池が「やめたほうがいい」と言われる5つの理由

ここまでで、買わない方がいいケースをお伝えしましたが、とはいえ使っている人の実際の声が知りたいですよね

そこでここからは、「やめたほうがいい」と言われている5つの理由を紹介します。5つの理由は下記のとおりです。

  • 電気代が安くならないケースがある
  • メンテナンス費用がかかる
  • 補助金が使えないケースがある
  • 太陽光の発電量が下がるケースがある
  • 高額な費用がかかる

理由1:電気代が安くならないケースがある

上記でもお伝えしたとおり、蓄電池を設置しても必ずしも電気代が安くなるとは限りません

電気代が安くならないケースには、次のものがあります。

  • 導入費用が高い
  • 使用効率が低い
  • 電気料金プランが適切でない

電気代を安くできるとしても蓄電池の設置費用は高額であり、その費用を回収するのに数年〜数十年かかるので「損している!」という声も一部であるようです。

また蓄電池の設置費用は、工事費込みで下記の金額がおおむねの相場だと言われています。

蓄電池容量 価格相場(工事費込み) 工事費用相場
5.0kWh 93.5万円 23.5万円
6.4kWh 119.68万円 30.08万円
7.0kWh 130.9万円 32.9万円
7.5kWh 140.25万円 35.25万円
8.0kWh 149.6万円 37.6万円

たとえば、蓄電池で2,000〜3,500円の電気代を削減できたとしても、元を取るには10年以上かかるでしょう。

加えて、相乗効果によって電気代削減効果を高められる太陽光発電と一緒に設置しない場合も、高い経済効果が期待できません

ただし、X(Twitter)で蓄電池を設置した後の声を調べてみると、「電気代が安くなった!」という声の方がかなり多く見られました

引用:X

太陽光パネルとあわせて設置したり補助金などを利用すれば、電気代の削減効果には期待できるでしょう。

理由2:メンテナンス費用がかかる

引用:X

家庭用蓄電池は、蓄電池のバッテリーや屋外ケース、分電盤ケーブルなど、多くの部品で構成されています。

これらは、長期間使用していると劣化するためメンテナンスが必要になります。もし点検したときに、部品交換や修理が必要になった場合は追加費用もかかります

メーカーや設置業者によって異なりますが、検査や認証等の諸経費を含めて2.5〜4万円ほどがかかるでしょう。蓄電池の代表的なメンテナンス内容は、以下のとおりです。

  • 点検
  • 清掃
  • 部品交換

ただし、メンテナンス費用は蓄電池の保証期間内であればメーカーが負担して無償になるケースもあります

もし設置する前に見積もりを取る際には、メンテナンス費用についても詳しく確認しておきましょう。

理由3:補助金が使えないケースがある

引用:X

補助金の予算が尽きて終了している場合や、住んでいる自治体によっては補助金が無いケースもあるので、その場合は「やめたほうがいい」という声が見られました。

蓄電池の補助金制度は、国や自治体によって提供されていますが、補助金が受けられるかどうかは条件によって異なります。

たとえば、2024年度に実施されている国の補助金「子育てエコホーム支援事業」であれば下記のとおり。

事業名 子育てエコホーム支援事業
対象者
  • 注文住宅の新築(子育て世帯または若者夫婦世帯)
  • 新築分譲住宅の購入(子育て世帯または若者夫婦世帯)
  • 住宅のリフォーム
補助対象
  • 新築の購入
    • 長期優良住宅:50~100万円
    • ZEH水準住宅:40~80万円
  • リフォーム:20万円から60万円
補助金の還元方法
  • 補助対象の契約代金に充当する方法
  • 現金で支払う方法
交付申請期間
  • 受付中~予算上限に達するまで
  • 遅くとも2024年12月31日まで

この他にも、自治体ごとに別途の補助金を出しているケースもあります。もし、補助金が受けられない場合は、蓄電池の費用をすべて自己負担する必要があります

理由4:太陽光の発電量が下がるケースがある

畜電池を導入することで、太陽光発電の発電量が下がるケースもあるため「やめたほうがいい」という声も見かけられました。

蓄電池には、太陽光発電とパワーコンディショナーが一体型になったハイブリッドタイプがあります。

このタイプは太陽光発電と蓄電池の2つの電気を管理するため、結果的に負荷が大きくなり劣化が早まる可能性があるのです

そのため、ハイブリッドタイプの蓄電池を設置するときには、太陽光パネルとの相性や知識のある業者を探す必要があるでしょう。

理由5:高額な費用がかかる

引用:X

蓄電池の費用は、蓄電池の容量やメーカー、設置業者によって異なりますが、5kWh程度の蓄電池で100万円前後、8kWh程度の蓄電池で150万円前後です

蓄電池容量 価格相場
5.0kWh 80万円〜120万円
6.4kWh 90万円〜140万円
7.0kWh 95万円〜145万円
7.5kWh 105万円〜155万円
8.0kWh 120万円〜180万円

このように導入費用は高額なので、検討する際には費用やデメリットを踏まえて判断する必要があるでしょう。

一部悪質な販売業者も存在する

一部ですが、悪質な販売業者も存在します。悪質な販売業者は、以下に該当しやすい傾向があります。

  • 必要ないのに無理やり高額販売する
  • 保証期間や保証内容を説明しない
  • 契約後に追加費用を請求する
  • クーリングオフを認めない

蓄電池の購入を検討している方は、悪質な販売業者に騙されないように注意する必要があります。

それでも蓄電池がおすすめな人!後悔しないケースを解説

やめたほうがいいと言われている蓄電池ですが、それでもおすすめできる後悔しないケースが下記の3パターンです。

  • (1)電気料金が高騰している人
  • (2)太陽光パネルを設置している人
  • (3)災害時に電気を確保しておきたい人

(1)電気料金が高騰している人

家庭用蓄電池は太陽光発電システムと組み合わせることで、夜間や日照時間の少ない冬場でも電気代を3,000〜5,000円ほど節約できる可能性があります

最近はとくに電気代が高騰しており、家で過ごす時間が多い人は困ることが多いでしょう。そんな方に蓄電池は節電対策の一つとしておすすめです。

(2)太陽光パネルを設置している人

太陽光パネルを設置している人の場合、蓄電池を導入することで電気代をさらに節約できます

太陽光パネルと蓄電池を組み合わせることで、昼間の電気を売電して利益にしたり、貯めた電気を夜間に使用したりすることで電気料金を削減できます

たとえば、ソーラーパネルの発電量の目安は1日あたり「8.2〜13.7kWh」です。蓄電池の容量を5kWhとして、余剰電力をすべて売電した際は月の利益が2,218円も出ます

太陽光発電の電力 14kWh
蓄電池の容量 5kWh
余剰電力 9kWh
売電の利益(1日) 73.95円
売電の利益(1か月) 2218.50円

蓄電池で貯めた電気を使いながら、さらに売電することもできるのはかなりお得ですよね。

このため、太陽光パネルを設置している人の場合はさらに削減効果が高まるためおすすめと言えます。

(3)災害時に電気を確保しておきたい人

災害時に電気を確保しておきたい人にも、蓄電池はおすすめできます。

なぜなら、もし災害が発生しても太陽光発電と蓄電池の両方を設置していると、数日間は電気を確保できるからです

電化製品 5kWh蓄電池の使用可能時間 7kWh蓄電池の使用可能時間
冷蔵庫 13時間 19時間
照明 53時間 74時間
テレビ 64時間 90時間
エアコン 4時間 6時間

家電の使用可能時間は、太陽光発電があるかや蓄電池の容量によっても異なりますが、一番大切な照明などの電気は数日間使えるでしょう。

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蓄電池はつけるべき?事前に知っておくべき3つのポイント

蓄電池の設置において、事前に知っておくべき3つのポイントは下記のとおりです。

  • 自分の電気プランを確認する
  • 売電価格を確認する
  • パワコンの保証期間を確認する(太陽光設置済みの方)

ポイント1.自分の電気プランを確認する

電気契約プラン参考:TEPCO|東京電力ホールディングス

まずは蓄電池の設置前に、自分の電気プランを確認しましょう。電気プランには、従量制・時間帯別料金制・定額制など、いろいろな種類があります

電気プランを確認したあと、蓄電池を設置するならどの電気プランに変更すると電気代が節約できるかを把握する必要があるからです。

たとえば、東京電力の「スマートライフサポートS」プランは、深夜の電気代が安く日中の電気代が高いというプランになっています。

そのため、蓄電池を設置したあとは、このプランに切り替えて深夜の電気代が安い時間に蓄電池で電気を貯めて、日中に使うことで電気料金を節約できるのです

上記のように、蓄電池を設置する前は自分の電気プランを確認し、設置した場合にどの電気プランが最適で安くなるのかまで確認しておきましょう。

ポイント2.売電価格を確認する

次に売電価格も確認しておきましょう。売電価格は、蓄電池の設置費用を回収できるかどうかに大きく影響します。

たとえば東京都の売電価格は、2024年現在で「1kWhあたり8.5円」ですが、こうした売電価格は買取先によって異なるので、自宅で消費するのか、売電するのかで節約効果が変わります

そのため、売電よりも自宅消費の方が削減効果が高いなら、売電せずに自家消費したほうがいいので、どちらがいいのか理解した上で設置するようにしておきましょう。

ポイント3.パワコンの保証期間を確認する(太陽光設置済みの方)

太陽光発電を設置済みの方は、パワコンの保証期間も確認しておいてください

パワコンとは、太陽光発電システムで発電された電気を家庭用電力に変換する装置のことです。蓄電池を設置してもパワコンが先に故障すると正常に電力を貯められないため確認が必要です

パワコンの保証期間は、メーカーによって異なりますが一般的に10〜15年です。保証期間が切れた場合は、故障のときに当然修理費用がかかります。

そのため、場合によっては、蓄電池と一緒に購入する方が安く抑えられることもあるため、現在の状況を確認して設置するようにしましょう。

家庭用蓄電池に関するよくある質問

Q1.蓄電池の適正容量は?

蓄電池の適正容量は、家庭によって異なります。

例えば、東京都の戸建ての場合の夜間電力からおすすめの蓄電池を選ぶと下記のとおりです。

世帯人数 1か月あたり夜間の電力(kWh) 1日あたり夜間の電力(kWh) おすすめの蓄電池容量(kWh)
1人暮らし 61 2 3〜5
2人暮らし 90 3 5〜7
3人暮らし 106 4 7〜9
4人暮らし 119 4 9〜11

ただし、家庭の電力消費量は家族構成やライフスタイルによって異なるため、適正容量は家庭ごとに異なります。

Q2.蓄電池の適正価格は?安くなるの?

家庭用蓄電池の適正価格は、容量やメーカー、設置業者によって異なります。

一般的には下記の水準となっており、これより高いと適正価格ではないかもしれないと判断できるでしょう。

蓄電池容量 価格相場(工事費込み) 工事費用相場
5.0kWh 93.5万円 23.5万円
6.4kWh 119.68万円 30.08万円
7.0kWh 130.9万円 32.9万円
7.5kWh 140.25万円 35.25万円
8.0kWh 149.6万円 37.6万円

ただ、メーカーによって、蓄電池の性能や機能が異なるため、価格や効率も異なる点には注意してください。

Q3.蓄電池は結局お得になるの?

家庭用蓄電池の導入は、初期費用がかかりますが、電気料金の節約や停電時の備えなど、様々なメリットがあるのでお得と言えます。

例えば、電気代が下記の標準より高い人の場合は削減効果も高くなるでしょう。

世帯人数 夜間の電力 電気代の目安
1人世帯 61 1705円
2人世帯 90 2530円
3人世帯 106 2979円
4人世帯 119 3344円

加えて、太陽光発電が備えられている場合は、昼間の電力を補ったり、売電によって利益を得たりできます。

太陽光発電の電力 14kWh
蓄電池の容量 5kWh
余剰電力 9kWh
売電の利益(1日) 73.95円
売電の利益(1か月) 2218.50円

このように、ライフスタイルや電力使用量によって異なるものの、基本的にはどの家庭でも一定の削減効果があることでお得になるでしょう。

まとめ:やめた方がいい人もいるが太陽光パネルがあるならおすすめ

家庭用蓄電池は、電気代を節約したり、災害時に電気を確保したりするための設備です。

しかし、導入費用が高額なため購入を検討する際には、メリットとデメリットをよく比較する必要があります

家庭用蓄電池の導入を検討する際には、上記のメリットとデメリットをよく比較し、自宅の状況に合うかを判断してください。

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